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【25周年企画】KnKと私(8) -広報・ファンドレイジング/支援者対応 岡田 茜-

国境なき子どもたち設立25周年を記念して、関係者のインタビューを連載します。

KnKと私(8) -広報・ファンドレイジング/支援者対応 岡田 茜-

大変な状況を負けずにこられたのは、やはり、私たちを待っている子どもたちがいるからだと思います。

– 前職とKnK入職のきっかけ、理由を教えてください。

私はずっと、世界の子どもたちを支援するNGOで働いてきまして、前職も広報部門に所属し、ニュースレターやパンフレットなど広報物の制作に従事してきました。KnKとの出会いは、2014年にKnK主催の写真展で受付ボランティアをしたことがきっかけです。当時の私は前職を退職したばかりで、次の仕事を探す前の小休止期間だったのですが、会場のギャラリーで、現在一緒に働いている清水や松浦たちと話をする機会があり、職探し中であることを覚えていてくれた二人が、数ヵ月後に声をかけてくれました。ご縁があってKnKで働かせてもらえることになり、今に至ります。

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– 通常、どのような業務を行っていますか?

主なところでは、前職の経験を生かして、広報チームでニュースレターやアニュアルレポート、パンフレットなどの制作やメルマガの編集を行い、KnKの活動や子どもたちのことを広く伝え寄付を募る役目を担っています。それと並行して、支援者の方々の窓口を務め、寄付の入力や受領書の発行作業、各種お問い合せへの対応なども担当しています。ユニークなところでは、1年に数回、ドミニクの書いた挨拶文を、フランス語から日本語に訳す作業もさせてもらっています。この25周年記念に関わるところでは、10/28(金)に開催する派遣員の大竹と倉持のオンライントークイベントを企画しましたので、ぜひご参加いただければ幸いです。
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– 業務をする上で大切にしていることは何ですか?

「業務をする上」だけに限りませんが、子どもたちの幸せを願って働くために、まずは私自身が自分を大切にして、幸せであること、そして、一番近くで一緒に働いている同僚たちを大切にし、助けることです。NGOの業界に長くいると、「ご自身のことを犠牲にして人のために尽くして偉いですね」と声をかけられることが少なくありません。でも、うまく表現できないのですが、決してそうではなく、自分を大切にしているからこそ、子どもたちのことも大切にできることを、仕事を通じて伝えられたらいいな、と思います。

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– これまで最も困難だったエピソードを教えてください。

仕事で大変だったことは、その渦中にいるときは本当に苦しいのですが、それでもやりきることができると、「喉元過ぎれば・・・」で、忘れてしまう性質のようです。

一番難しく頭をフル回転させるのは、活動地へ赴いた際の、現地の子どもたちや関係者の方々とのコミュニケーションです。私の仕事は基本的に東京がベースなので現地へ行くことも年に1回あるかないか、それもほんの2,3日程度です。その間に、広報担当として情報をいろいろ集めなければと必死になってしまうのですが、次こそはもっと落ち着いて、接する相手の立場を尊重して、私が逆の立場であったらどうだろうということを意識しながら、子どもたちと良い関係を築くことを一番大切にしていきたいです。

バングラデシュの首都ダッカの縫製工場にて、KnKの職業訓練修了生へのインタビュー中(2019)

私がKnKで働いてきたこの8年間、私自身としても、団体としても、登らなければならない山が大小さまざまありましたが、それらを乗り越えて現在まで活動を続けてこれたことは、誇りに思います。周りのみんなの熱意や踏ん張りを見て、素直にすごいなといつも感心しますし、私もがんばらなくてはと勇気づけられます。そして、大変な状況を負けずにこられたのは、やはり、私たちを待っている子どもたちがいるからだと思います。

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– これまで最も嬉しかったエピソードを教えてください。

2019年のバングラデシュ出張で、それまで自分が編集したニュースレターの紙面でしか知らなかった「ほほえみドロップインセンター」のココンと実際に対面できた時は、お互いに「初めまして」というよりも、親戚の甥っ子とおばさんが久しぶりに会ったような、そんな感覚に自然となりました。12歳の時からセンターに通っていたココンは、センター長のタリクたちの献身的なサポートもあって、紆余曲折ありながらも自分自身と向き合い、20歳になった今は独り立ちして三輪タクシーの運転手をしています。みんなのお兄さん的存在として、「路上で困っている子がいれば助けてあげているらしい」とスタッフから聞いて、とてもうれしかったのを覚えています。

ココン(左)とセンターの友だち(2019)

このココンをはじめ、KnKが活動を通じて出会った子どもたちが近況を知らせてくれて、それをニュースレターなどで皆さんにも共有できること、また子どもたちに対して、読者の方から感想をいただけることは、私の仕事の醍醐味といっても過言ではありません。

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– 休みの日(OR仕事をしていない時)は何をして過ごしていますか?

根っからの飽き性なので、お伝えできることが思いつかないのですが、高齢になった母から何か受け継いでおきたい思いで、裁縫と梅干し作りに挑戦しています。梅干しは、KnK事務所の隣近所のご支援者の方々にも配っています。「美味しいから寄付つき商品として事務所の前で販売したら?!」、と、冗談か本気なのか、そんなアイデアをもらいました。

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– 今後、KnKの活動を通じてご自身が取り組みたいことを教えてください。

私が現在担っている業務から少し離れてしまいますが、先に書いたバングラデシュのドロップインセンターの活動をもっと発展させたい夢が個人的にあります。センターでは、職業訓練に力を入れる動きがあったのですが、このコロナ禍でいったん止まってしまいました。私自身は特に、センターにやって来る女の子たちの将来について思いを巡らすことが多く、私が家でしている裁縫や小物作りが活動に活かせたらいいなと、漠然とですがそういうことを考えたりもします。

「ほほえみドロップインセンター」にて。子どもたちに囲まれ、それぞれのきょうだいを紹介される。(2019)

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– KnKが各地の苦境にある子どもたちと共にあるためには、新たな仲間が必要です。彼らに向けたメッセージをお願いします。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。広報担当として、また一人の人間として、子どもたちのために何ができるか模索する日々を過ごしています。血のつながりのある子どもだけでなく、すぐ身近にいる地域の子どもたち、そして、世界の子どもたちを皆で守り育てる社会になればと願い、私もその実現に向け仕事を進めてまいります。同じ気持ちの方ともっとつながっていけたら、うれしく思います。今後とも、よろしくお願いいたします。

認定NPO法人国境なき子どもたち(KnK)
広報・ファンドレイジング/支援者対応
岡田 茜

 

新たなマンスリーサポーター25名を募集

これからも教育機会を提供することで、各地の子どもたちが主体的に生き、自己決定ができる人生を歩めますよう、25周年を記念して新たなマンスリーサポーターを25名募集します。
(募集期間:2022/9/1~12/31)

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