親元を離れ、路上で生活するストリートチルドレンと呼ばれる子どもたちの人数は、世界に1億人とも1億5千万人とも言われています。子どもたちが家を離れる理由はさまざまですが、家庭の貧困、親または親子間の問題、例えば、親からの虐待、親の再婚、親の死、親とのけんか、親からの仕事の強要がきっかけとなり家を飛び出してきたケースです。また、紛争や自然災害なども原因として上げられます。
世代を超えた貧困の悪循環
例えば、夜寝ている間に稼いだお金を盗まれる、警官にぶたれる、マフィアからの搾取、給料の未払いや不当な賃金での労働、などが上げられます。また、彼らの仕事、新聞やポップコーン売りの仕事は、車やバイク、バスなどの交通量の多い路上で行われるため、危険です。
また、子どもたちの多くは、裸足で生活しているため、足裏の傷が絶えません。擦り傷、切り傷、打撲。また、栄養不足や不衛生な路上での生活が原因による皮膚病などが上げられます。その他、空腹や傷の痛み、孤独などの気持ちから逃れるため、ドラッグを使用している例が少なくありません。
幼い子どもは体力的に弱く、より多くの危険にさらされる可能性が高いため、比較的施設などで保護を受ける機会に恵まれています。しかし、援助施設のスペースには限界があり、15歳前後になると、やむを得ずそこから立ち去らなければならない現実がありました。自立するすべを知らない彼らが施設を出た後には、厳しい路上生活への逆戻りか、非行グループへの参加、あるいは劣悪な環境での労働などが待ち受けています。
一定の年齢になったという理由で支援を受けられなくなる。
私たちはそれを「15歳の壁」と呼んでいます。
KnKは、カンボジアとフィリピンで自立支援施設「若者の家」を運営し、ストリートチルドレンや人身売買の被害に遭った子どもなど、貧困の犠牲となった青少年に、教育や職業訓練の機会を提供することで彼らが社会に出て自立できるよう活動しています。他にも、紛争や大規模自然災害で困難に直面している子どもたちに、教育をはじめ、さまざまな機会を提供することで手助けしています。
KnKの支援対象
KnKは1997年に日本で生まれたNGOです
劣悪な児童労働から子どもたちを救う
開発途上にある国々では貧困ゆえに過酷な児童労働に従事させられる子どもが少なくありません、KnKはこうした子どもたちを受け入れ、食事やカウンセリング、基礎教育などを提供し、子どもたちが家族のもとへ戻れるよう支援しています。
困難な生活を送る子どもたちを支える
KnKは、ヨルダン北部の難民キャンプにて、シリアの戦乱を逃れた子どもたちに情操教育や体育の授業を実施しています。また、東日本大震災被災地や2013年11月のフィリピン超大型台風被災地でも、子どもたちへの教育支援を続けています。
次世代の子どもたちを貧困から守る
KnKは、子どもたちへの教育支援に留まらず、貧困層の若い女性たちに縫製や機織りなどの職業訓練を実施し就業を支援しています。女性の経済的自立によって、次の世代の子どもたちを路上生活や児童労働から守ることを目指しています。
支援するとどうなるの?
1,500円
バングラデシュの子ども
ひとりに12日分の食事を
提供できます
3,000円
フィリピン「若者の家」で
暮らす子ども2人に
通学用の制服を
提供できます
7,500円
シリア難民の子ども
ひとりが約4ヵ月間、
スポーツや音楽などの
授業を受けられます
10,000円
カンボジアの青少年
ひとりが6ヵ月以上
職業訓練を受けられます
50,000円
大型台風で被災した
フィリピンの15世帯に
それぞれ30キロの
お米を提供できます
1人でも多くの子どもたちに援助の手を差し伸べられるよう、国境なき子どもたちをご支援ください。
KnKへのご寄付は、寄付金控除の対象となり、税制上の優遇措置を受けられます。
フェイスブックやツイッターなどのSNSを活用して活動内容を広め、支援者・参加者の増加につなげる活動にも力を入れています。
「活動ニュース」の内容や寄付・海外派遣について、SNSを通じてあなたのご家族や友人・知人に届けてください。
そして、その輪をさらに広げてください
音楽評論家・作詞家 湯川 れい子さん
私自身の体験も含めて、暴力(戦争)の犠牲になるのは、常に生きる力の無い子どもやお年寄り、それに女性です。
その暴力自体を、なんとか無くしていきたい!と強く願い続けると同時に、今この現在困っている人、苦しんでいる人たちに、たとえわずかでも、確実に援助の手が届けられれば…という思いの中で知ったKnKの活動に、私は共感と信頼を寄せています。
フォトジャーナリスト 安田 菜津紀さん
家族って何だろう?そんな疑問から参加を決めた「国境なき子どもたち」の友情のレポーター。
2003年、高校2年のときに派遣して頂いたのはカンボジアでした。
現地では人身売買の被害に遭った子どもたちと多くの時間を過ごしました。彼らが背負ってきたものを話し始めると、スタッフさんたちは一緒に泣いていました。真っ直ぐ目を見て、一瞬たりとも目を背けませんでした。「大人は子どもを守ってくれる」と、私は初めて母以外の大人から教わったのです。
それから私にとって「国境なき子どもたち」は、一人の子どもとして私の居場所でした。今大人になり、フォトジャーナリストとして子どもたちと接する上で、あのときのスタッフさんたちの目線が私の中で生きつづけています。
これからも、どの国の子どもたちにとっても、そんな「居場所」であってほしい、そう願っております。
大道芸人/数学者 ピーター・フランクルさん
フィリピンに行った時に、KnKの活動を拝見しました。その際、あちこちで子どもたちに大道芸を見せましたが、活動の中心は何と言っても「若者の家」です。ここには、何人もの子どもが暮らし、スタッフが活動しています。
もちろん、フィリピンには何百万人もの恵まれない子どもたちがいますが、その中で数十人でも数百人でも、人生を変えるような影響をもたらすことができるのは、素晴らしいことです。私も応援していきたいと思います。