各地での活動
東ティモール(~2012)
東ティモールは2005年5月20日に正式な独立を迎え、今世紀最初の独立国として新たなスタートを切りました。東ティモールは独立前後から国連との二人三脚で国づくりを進めてきましたが、2006年4月から6月にかけて国内の東西出身地の違いによる軋轢から生じ、度重なる暴動が発生、ディリ市内の多くの公共施設や1500に上る家屋、また市内では最大規模であったコモロ市場などが完全に破壊され、同時に多くの住民が避難民化する深刻な事態となりました。
最新ニュース
- 2010.11.02ビケケ・ユースセンターへサッカーシューズのプレゼント
- 2010.07.28ラモス・ホルタ大統領との面会
- 2010.06.25子どもが夢を持てる環境を目指して
活動概要
支援期間 | 2006年10月~2012年2月 |
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活動地 | ディリ県、エルメラ県、バウカウ県、ビケケ県 |
支援内容 | 紛争の影響を受けた青少年を対象にユースセンターを運営。※ 東ティモールへの支援は2012年2月末をもって終了しましたが、今後現地の新しいニーズに応じた調査活動の開始も視野にいれています。 |
支援対象 | 社会的に不安定な状況下にある東ティモールの青少年 |
支援の紹介
ユースセンターの修復
人口の半分を30歳以下が占めるといわれる東ティモールには、国内全県にユースセンターがあり、青少年活動や地域住民の拠点となっています。しかし、建設から月日が経過し、いたるところに破損が見られ、青少年は雨漏りやひび割れた壁に囲まれて活動を続けていました。収入も非常に限られている地方県では、自治体に修復する資金はないため、KnKは複数年かけて計10戸以上の施設を修復し、地元の青少年が気持ちよく活動を続けられるよう環境を整備しました。
ユースセンターの運営
地方のユースセンターを順次修復しながら、同時に首都ディリにてユースセンターを運営しました。ユースセンターでは、修復対象のユースセンター職員に対して能力向上を目的としたトレーニングを実施し、修復後のセンターの活動をより活発なものとしました。同時に、仕事に直結する職業訓練を行い青少年の就労をサポートしました。独立闘争やその後の争乱により東ティモールの地域社会には信頼関係が希薄なことがあり、地域社会の再結束を促すため、東ティモール国民に共通する音楽や舞踊、絵画などの諸活動を実施しました。
※ 東ティモールへの支援は2012年2月末をもって終了しましたが、今後現地の新しいニーズに応じた調査活動の開始も視野にいれています。
国情報
東ティモールという国
大半がメラネシア系の住民で国語はテトゥン語およびポルトガル語。99%がキリスト教徒です。山岳地帯は白檀の木に覆われており、それをもとめて16世紀前半にポルトガルが来航しティモールを征服しました。17世紀にオランダが西ティモールを占領します。1701年にポルトガルが全島を領有しました。1858年にポルトガルとオランダが東西ティモールを分割してしまいました。第二次大戦中は日本軍の占領下に有りました。その後東ティモールが再びポルトガル領になります。(西ティモールはインドネシアの一部として独立)。 1975年に独立派が民主共和国の独立を宣言すると、インドネシアが反対して12月に武力進攻してきました。インドネシア軍との20年にわたる戦闘があり多くの住民が亡くなりました。1991年の衝突が広く報じられ国際社会の非難をうけて、ついにインドネシア政府は1999年に住民投票を行うことに同意しました。その結果2002年に東ティモール民主共和国が誕生しました。主要作物は、米やいもなどで輸出用のコーヒー栽培に力をそそいでいます。 人口は約120万人です。インドネシアの多くの島の東側に隣接し、東京、神奈川、千葉、埼玉4県と同じくらいの面積です。
正式名称 | 東ティモール民主共和国 / The Democratic Republic of Timor-Leste |
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国旗 | |
面積 | 約1万4,900平方キロメートル(首都4都県(東京、千葉、埼玉、神奈川)の合計面積とほぼ同じ大きさ) |
人口 | 約134万人(出典:東ティモール国勢調査(2022年) |
首都 | ディリ |
時差 | 日本との時差なし |
政体 | 共和制 |
元首 | ジョゼ・ラモス=ホルタ大統領(任期5年:2022年5月20日~2027年5月19日) |
民族 | メラネシア系とパプア系。その他マレー系、中華系等、ポルトガル系を主体とする欧州系及びその混血等。 |
宗教 | キリスト教99.1%(大半がカトリック)、イスラム教0.79% |
言語 | 公用語は、テトゥン語及びポルトガル語。実用語に、インドネシア語及び英語。その他30以上の地方言語が使用されている。 |
気候 | 5月から10月は乾季、12月から3月は雨季。 |
主な産業 | 農業が主要な産業(多くは零細農業。コメ、とうもろこし、イモ類、ココナッツ等を栽培)。輸出用作物としては特にコーヒーの栽培に力を注いでいる。石油・天然ガス(ティモール・ギャップ)の開発が貴重な国家財源として進められている。 |
GDP | 1,528百万米ドル(2021年推測値、資源収入含まず) (出典:世界銀行、東ティモール2023年予算書を参照)
1,902百万米ドル(2020年、資源収入含む) (出典:世界銀行、東ティモール財務省HPを参照) |
通貨 | 米ドル、但し、1米ドル以下については、独自の「センタボ(centavo)」貨を使用(米セントと同貨)。 |
「こんにちは」 | テトゥン語:ロックライク ディアック / ポルトガル語:ボア タルジ |
「さようなら」 | テトゥン語:アテ オルシダ / ポルトガル語:アテ ローゴ |
「ありがとう」 | テトゥン語・ポルトガル語共通:オブリガード |
国と子どもに関するデータ
出生数 | 33千人 | 2021年 |
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5歳未満児年間死亡人数(1000人当たり) | 51人 | 2021年 |
若者(15-24歳)の識字率(男子) | 82% | 2013-2022年* |
若者(15-24歳)の識字率(女子) | 85% | 2013-2022年* |
初等教育修了率(男子) | 77% | 2013-2022年* |
初等教育修了率(女子) | 85% | 2013-2022年* |
中等教育修了率(男子) | 63% | 2013-2022年* |
中等教育修了率(女子) | 70% | 2013-2022年* |
高等教育修了率(男子) | 49% | 2013-2022年* |
高等教育修了率(女子) | 55% | 2013-2022年* |
児童労働(5-17歳)の比率(男子) | 9% | 2013-2021年* |
児童労働(5-17歳)の比率(女子) | 10% | 2013-2021年* |
*: データが、列の見出しで指定されている期間内に入手できた直近の年次のものであることを示す。
【出典:世界子供白書2023】