各地での活動
岩手(日本)
2011年(平成23年)3月11日14時46分18秒、宮城県牡鹿半島の東南東沖130キロメートル、仙台市の東方沖70キロメートルの太平洋の海底を震源とする東北地方太平洋沖地震が発生しました。地震の規模はモーメントマグニチュード (Mw) 9.0で、発生時点において日本周辺における観測史上最大の地震となりました。
この地震により、場所によっては10メートル以上、最大遡上高40.1メートルにも上る巨大な津波が発生し、東北地方と関東地方の太平洋沿岸部に壊滅的な被害が発生しました。
最新ニュース
- 2022.07.05KnK写真展 in 岩手 「時を重ねて ― 東日本大震災から現在 ―」
- 2022.03.09あれから11年、成長した子どもたちと復興の町 ―東日本大震災―
- 2020.03.09復興と共に成長する子どもたち/東日本大震災から9年
活動概要
支援期間 | 2011年3月~2022年12月終了 |
---|---|
活動地 | 岩手県沿岸部 |
支援内容 | 【震災直後】 学用品など物資の配布 / スクールバスの運行 / 教育資機材の提供【震災後の中長期支援】 コミュニティセンターの修復・再建 / 走る!KnK子どもセンター / ワークショップ / 公園整備 |
支援対象 | 東日本大震災被災地域および同地域の青少年 |
支援の経緯
2011年3月11日の東日本大震災を受け、私たち国境なき子どもたちは翌日3月12日に、地震・津波の被災地で支援活動を行うことを決定しました。
まずウェブサイトにて、東北地方を応援するメッセージを募集したところ、日本だけでなく、活動地であるアジア各国、ヨーロッパなど、世界中の人々から3,000を超える応援の言葉が届きました。
メッセージを見る
3月19日からは、北茨城市と岩手県沿岸部にて、避難所や地域のコミュニティを回り支援のニーズ調査を開始しました。そのなかで多くの学校や生徒も被災しているという現状を知り、岩手県内の市町村や県の教育委員会、沿岸部の学校と協力し、学校生活が一日でも早く再開できるよう教育分野への支援を始めました。
教育分野への支援と同時に、教職員住宅やコミュニティセンターの修復、スポーツチームやクラブ活動への支援なども行い、震災によって子どもたちの日常や将来の夢が閉ざされてしまわないよう、子どもたちに寄りそう支援を行いました。
2011年6月から2016年4月まで、岩手に駐在する調整員を派遣し、「KnK岩手」を立ち上げ支援活動を継続しました。2016年4月末をもって、KnKの岩手事務所(釜石市)は閉所しました。2016年5月からは東京事務局にて支援活動に取り組みました。(2022年12月終了)
支援の紹介
走る!KnK子どもセンター
2011年12月、子どもたちがのびのびと過ごせる空間的、または精神的な「居場所」づくりを目的として、移動型子どもセンター「走る! KnK子どもセンター」は陸前高田市で走りだしました。市町村の教育委員会から、震災後の子どもたちの放課後や長期休暇中の居場所がなく、集中して勉強できる場所がないと聞いたことがきっかけでした。「勉強バス」と子どもたちから呼ばれている「走る! KnK子どもセンター」は、2016年2月まで、陸前高田の子どもたちにあたたかい居場所を提供しました。
ワークショップ
「子どもたちが将来に夢を持てない」と懸念する保護者や教育関係者からの声、そして自分の未来に対し「家が欲しい」「自分のスペースが欲しい」という現実的な願いが先行し、将来の夢を描きにくくなっている子どもたち―現地での活動をとおし、子どもたちを取り巻くこうした状況を確認したKnKは、被災地の子どもを対象に、もの作りによる自己表現の場や、第一線で活躍する人たちとの交流・職業体験の機会など、子どもたちが自由に将来の夢を描くきっかけを提供する活動を2012年より開始しました。(2016年4月終了)
公民館修復・再建
震災によりその多くが失われるまで、コミュニティセンターや公民館は人々の「つながり」をはぐくむ役割を果たしてきました。地域の人々が集い、復興へ向かって共に活動していく拠点として、山田町、釜石市、そして大船渡市から要望を受け、2017年までに計19ヵ所のコミュニティセンターおよび公民館の修復・再建を実施しました。