各地での活動
パキスタン
2億人を超える人口大国パキスタンは、市場規模も大きく、中東とアジアを結ぶ地政学的な位置から経済発展への大きな潜在力を持っています。しかし、近年のインフレ率の急上昇や、度重なる自然災害による社会インフラへの影響が経済及び社会の発展を困難にし、所得や地域の格差も拡大しています。また、ジェンダー格差の問題は南アジアの中でも顕著で、女子教育の解決はパキスタンの基礎教育開発に不可欠です。
事業地のバロチスタン州では、全22,000の集落のうち約10,000ヵ所に学校がなく、5~16歳の女子の59%が学校に通えておりません。女子の前期中等教育の就学率は20%と教育へのアクセスが課題です。特に遠隔地では、地域の伝統や社会規範に基づく女子教育への不十分な理解のため、基礎教育を受ける機会が十分に保障されているとはいえません。
さらに、2022年には国土の3分の1が水没する大洪水に見舞われるなど、パキスタンは気候変動の影響も大きい国です。KnKは、2022年9月から2023年7月にかけ、バロチスタン州とシンド州でシェルター支援や水衛生施設の提供などの緊急支援を行いました。
最新ニュース
- 2024.08.09【KnK写真展/トークイベント】未来を切り拓く山奥の少女たち ― パキスタン ―
- 2024.04.26パキスタン:バロチスタン州で女子の安心・安全な学校づくりを開始しました!
- 2024.01.22海外事業担当 職員 急募(4/18:募集終了)
支援期間 | 2005年10月~継続中 (バロチスタン州での活動開始は2022年9月) |
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活動地 | バロチスタン州ナシラバード管区 |
支援内容 | ・バロチスタン州で、女子が安心・安全に教育を受けることができるよう、公立の小中高等学校4校を建設しています。教師、保護者に対する研修、女子生徒へのライフスキル教育、および地域でのアドボカシー活動もあわせて実施しています。また、困難を抱える女子を支援する機関との連携構築も図っています。 |
支援対象 | 女子生徒、教員、学校運営委員、住民など【直接裨益者数約9,600名(2024年4月現在)】 |
支援の紹介
女子教育向上を目指した学校施設の建設や増設
国情報
パキスタンという国
北部のヒマラヤ山系からの水脈が、インダス河となって中央部の平野を流れ、南のアラビア海へそそぎます。インダス文明はここで開花しました。また古くから灌漑が発展しており米や小麦、綿などが生産されてきました。 インドの一部でありイギリスの植民地でしたが、1947年にヒンドゥー教徒の多いインドと、イスラム教徒の国、パキスタンに分かれて独立しました。このときは地理的にインドをはさんで東と西に離れたパキスタンになりましたが、1971年に東のパキスタンはバングラデシュとして独立し、西パキスタンが現在のパキスタンになりました。カシミール地方をめぐってインドとの間で何度も印パ紛争がありました。その後、関係改善に向けた取り組みもありましたが、カシミール問題を巡るインドとの緊張は今もなお継続しています。
公用語はウルドゥー語で英語も広く通用します。農業や繊維工業が主ですが近年は化学、セメント工業なども発展してきました。また中東への出稼ぎ労働者が急増しています。
正式名称 | パキスタン・イスラム共和国 / Islamic Republic of Pakistan |
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国旗 | |
面積 | 79.6万平方キロメートル(日本の約2倍) |
人口 | 2億4,149万人(2023年、国勢調査) |
首都 | イスラマバード |
民族 | パンジャーブ人、パシュトゥーン人、シンド人、バローチ人等 |
言語 | ウルドゥー語(国語)、英語(公用語) |
時差 | 日本との時差はマイナス4時間、日本時間の12時がパキスタンでは朝の8時。 【地球の歩き方】 |
政体 | 連邦共和制 |
元首 | アリフ・アルビ大統領 |
宗教 | イスラム教(国教) |
気候 | 10~2月の寒冷期、3~6月の酷暑期、7~9月の湿潤期(雨季)の3つの季節があるといわれているが地域差が大きい。 |
主な産業 | 農業、繊維産業 |
GDP | 約3,765.3億ドル(2022年、世界銀行) |
一人当たりGDP | 約1,596.7米ドル(2022年、世界銀行) |
通貨と為替レート | パキスタン・ルピー 1米ドル=約280ルピー(2023年7月時点、パキスタン中央銀行) |
「こんにちは」 | アッサラーム アレイクム |
「さようなら」 | ホダー ハーフィズ |
「ありがとう」 | シュクリア |
国と子どもに関するデータ
出生数 | 6,375千人 | 2021年 |
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5歳未満児年間死亡人数(1000人当たり) | 63人 | 2021年 |
若者(15-24歳)の識字率(男子) | 80% | 2013-2022年* |
若者(15-24歳)の識字率(女子) | 65% | 2013-2022年* |
初等教育修了率(男子) | 64% | 2013-2022年* |
初等教育修了率(女子) | 55% | 2013-2022年* |
中等教育修了率(男子) | 55% | 2013-2022年* |
中等教育修了率(女子) | 45% | 2013-2022年* |
高等教育修了率(男子) | 24% | 2013-2022年* |
高等教育修了率(女子) | 23% | 2013-2022年* |
児童労働(5-17歳)の比率(男子) | 13%y | 2013-2021年* |
児童労働(5-17歳)の比率(女子) | 10%y | 2013-2021年* |
*: データが、列の見出しで指定されている期間内に入手できた直近の年次のものであることを示す。
y: データが標準的な定義によらないもの、または国内の一部地域のみに関するものではあるが、地域平均や世界平均の 算出に含まれていることを示す。
【出典:世界子供白書2023】