活動ニュース

各地での活動

フィリピン

フィリピンでは70年代後半から80年代半ばにかけて起こった経済危機の影響で、貧しい農村から都市へ大勢の人々が移住したことがありました。そのため都市部のスラムが急速に広がり、一部の大富豪と貧しい人々の格差も広がりました。人々は慢性的な仕事不足に追いやられ、その劣悪な環境にさらされている大人たちのストレスが、暴力や虐待、ネグレクト(育児放棄)となって子どもたちに向けられ、多くの青少年が路上生活へと押しやられています。
人口9,400万人のフィリピンには現在、25万人ものストリートチルドレンが存在するとされ、その多くがマニラ首都圏に住むといわれています。

活動概要

支援期間 2001年11月~継続中
活動地 マニラ首都圏ケソン市、カラオカン・ノース市
支援内容 ・自立支援施設「若者の家」における安定した衣食住と教育・訓練機会の提供
・職業訓練(コンピュータ、縫製、手工芸)
・スラム地区(2ヵ所)で青少年と保護者への非公式教育や課外啓発活動
・非行青少年収容所の訪問、教育活動
支援対象 ストリートチルドレン、極貧家庭出身の子ども、暴力や性的被害に遭った青少年
法に抵触した青少年、自然災害で被災した青少年等【直接裨益者約500名(2016年3月現在)】
※ KnKのフィリピンでの活動は、伊藤忠商事株式会社、公益財団法人大阪コミュニティ財団、大和ハウス工業株式会社社員の皆さまからのご支援と、日本の皆さまからのご寄付で成り立っています。

支援の紹介

若者の家

2001年11月よりスタートしたKnKフィリピンの「若者の家」は、伊藤忠商事株式会社のご支援により2009年12月に新設されました。ここでは育児放棄された幼少の子どもたちが共同生活を送りながら、スタッフによる家庭的な愛情と適切なケアを受けています。子どもたちは「若者の家」に来る前は極度の栄養不足にあったことから年齢よりも極端に身体の小さい子が少なくありません。しかし、現在は規則正しい生活の中でバランスのとれた食事をとり、健康状態もかなり改善されています。

職業訓練・収入創出

「若者の家」の施設内で、コンピュータ技術と縫製の訓練を実施し、スラム地域の青少年の就業を支援しています。また、スラムの中で手工芸を中心とした収入創出活動も開始しており、若者たちがアクセサリーの製作・販売を行うなど経済的な自立へとつなげています。

スラム地域での支援

カラロオカン・ノース市のバゴンシーランとケソン市のパヤタスという二つのスラム地域で非公式教育や啓発活動などを行っています。 バゴンシーランは貧困家庭が多数存在し、犯罪率も非常に高い地域です。またパヤタスは「スモーキーマウンテン」としても知られるゴミ山地区となっており、幼い子どもを含む未成年者をゴミ山で働かせ、その収入で生計を立てている家庭が少なくありません。 KnKはこの二ヵ所の地区においてチルドレンセンターを運営し、学校に行くことのできない子どもたちに教育の機会を提供しています。同時に、ボランティア活動等を通して彼らの協調性やリーダーシップを育成する啓発プログラムを実施しています。また、子どもたちだけでなく、地域の大人、特に母親層に対し、育児のあり方や教育の重要性、思春期の青少年への対応の仕方などを指導し、意識の改善にも力を入れています。
2013年には新たにパヤタスでチルドレンセンターを開設しました。

フィリピン・台風ハイエン(台風30号)緊急支援 (2014年12月終了)

2013年11月、観測史上最大規模の台風がフィリピンを襲い、1,400万人以上が被災し、死者・行方不明者数は約8,000人にのぼりました。KnKは11月にレイテ島、サマール島で現地チームによる調査を実施し、子どもたちを保護し、教育を受ける権利を確保すべく、2014年1月よりレイテ島タナワン、サマール島バサイ、マラブットにおいてテントを用いたチルドレンセンターを開始しました。センターでは9歳から17歳の被災した青少年約750名に対して学用品を提供するほか、補習授業を提供し通学・復学を後押ししました。また絵画や作文などの自己表現を可能とする活動を実施し、心理面のサポートも行いました。(2014年12月に事業終了)

 

国情報

フィリピンという国

マレー系の人々が住んでいたので、かつてはイスラム教でした。1521年にポルトガルのマゼランが上陸した時、キリスト教も入ってきました。マゼランは改宗と服従を要求したため反撃にあって戦死します。その間にスペインが何度も遠征隊を送り込み、征服しました。 1665年にスペインの植民地になり、スペイン皇太子フェリペにちなんでフィリピン島と名づけられました。それから三世紀の間キリスト教の布教や貿易に力を注ぎながらスペインが統治しました。大土地所有者と広大な領地をもつ修道会が生まれる一方で先住民は過酷な労働に苦しめられました。19世紀後半から民族主義運動が各層に広がっていきました。 1898年アメリカとスペインとの戦争がおこりスペインが破れた結果1902年にフィリピンはアメリカの植民地となりました。太平洋戦争中の3年間は日本の占領下におかれましたが、戦後1946年7月に独立しました。政情不安が続く中、マルコス大統領が1965年から10年以上も独裁的政治をおこないましたが、1986年の政変以降は大統領選によって政治がおこなわれています。 主な産業は農業で貧富の差が大きいです。人口は約8,500万人で90%がカソリック信者です。7,000以上の島から成り多くの火山があります。

記事一覧

正式名称 フィリピン共和国 / Republic of the Philippines
国旗 フィリピン
面積 299,404平方キロメートル(日本の約8割)。7,109の島がある。
人口 約1億98万人(2015年フィリピン国勢調査)
首都 マニラ  首都圏人口約1,288万人(2015年フィリピン国勢調査)
時差 日本との時差はマイナス1時間。日本が正午のとき、フィリピンは午前11時。 【地球の歩き方】
政体 立憲共和制
元首 ロドリゴ・ドゥテルテ 大統領(2016年6月30日就任)
民族 マレー系が主体。他に中国系、スペイン系及びこれらとの混血並びに少数民族がいる。
宗教 ASEAN唯一のキリスト教国。国民の83%がカトリック、その他のキリスト教が10%、イスラム教は5%。(ミンダナオではイスラム教徒が人口の2割以上)
言語 国語はフィリピノ語、公用語はフィリピノ語及び英語。80前後の言語がある。
気候 熱帯性気候。年間を通じて暖かく、年平均気温は26~27℃。6~11月が雨期、12~5月が乾期と一応分かれているが、地域によってかなり差がある。
【地球の歩き方】
主な産業 農林水産業(全就業人口の約27%が従事)(2016年1月)
近年コールセンター事業等のビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)産業を含めたサービス業が大きく成長(全就業人口の約56%が従事)(2016年1月)
GDP 2,920億ドル(2015年 出典:IMF)
一人当たりGDP 2,858ドル(2015年 出典:IMF)
通貨と為替レート ペソ
1ペソ=約2.3円 (2016年)
「こんにちは」 マガンダン ハポン
「さよう なら」 パアラム
「ありがとう」 サラマット
【出典:外務省/2016】

国と子どもに関するデータ

5歳未満児死亡率の順位 73位 2015年
5歳未満児年間死亡人数 1000人あたり 66人 2015年
1人あたりのGNI 3,500米ドル 2015年
成人識字率 95%x 2009-2014年*
男子若者(15-24歳)の識字率 97%x 2009-2014年*
女子若者(15-24歳)の識字率 98%x 2009-2014年*
電話を持っている人の比率 111% 2014年
インターネットユーザーの比率 40% 2014年
男子初等教育純出席率 88%x 2009-2014年*
女子初等教育純出席率 89%x 2009-2014年*
男子中等教育純出席率 55%x 2009-2014年*
女子中等教育純出席率 70%x 2009-2014年*
児童労働(5-14歳)の比率 11%y 2009-2015年*
1日1.9米ドル未満で暮らす人の比率 13% 2009-2013年*

*: データが、列の見出しで指定されている期間内に入手できた直近の年次のものであることを示す。
x: データが列の見出しで指定されている年次もしくは期間以外のもの、標準的な定義によらないもの、または国内の一部地域のみに関するものであり、地域平均や世界平均の算出には含まれていないことを示す。
y: データが標準的な定義によらないもの、または国内の一部地域のみに関するものではあるが、地域平均や世界平均の 算出に含まれていることを示す。
: データなし

【出典:世界子供白書2016】

記事一覧

寄付する
寄付する
資料請求