活動ニュース

CAYOなら、みんなで一緒になんでもできる! If we are CAYO, we can do anything together!

報告:フィリピン事業担当 久野 由里子

KnKが2001年から活動しているフィリピンにおいて、バゴンシーランとパヤタスと2地域で地域の青少年によるCAYO(Children and Youth Organization、カヨ)という組織があります。CAYOは青少年が意見や考えを発信、地域社会に参加する機会を確保するものとして2008年に発足しました。10年以上の活動を経て、CAYOの活動はますます活発になってきています。

2022年11月には、子ども月間として他団体の活動に参加したり、CAYOとして活動を企画、実行しました。
バゴンシーラン地域では、子どもの権利を学べる活動の計画、準備、実践すべてCAYOが担い、1ヶ月かけて役割分担、準備をしていったそうです。
まず、子どもたちがKnKと書いたハットと、色々な子どもの権利をかいた紙を持ってパレードを実施しました。4歳から12歳の子ども75人が参加して、保護者の方々も子どもたちの安全管理のため30人ほど参加してくださいました。子どもの権利に関する啓発活動と、子どもと大人が協力、協働することを目的とし、子どもたちがプラカードを持ってコミュニティを朝8時から30分~40分ほど歩きました。

その後、子どもの権利についてCAYOメンバーが模造紙を使って説明し、子ども一人一人が子どもの権利について思うことを話す機会も持ちました。

2013年からCAYOのメンバーで、一時期はCAYOの代表として行政会議に参加していたマリアさんがCAYOの活動について話してくれました。

Q. CAYOの組織としての目的はなんですか?

一つは、子どもたちが何もすることがなくうろうろしているよりも、何かを学んだり遊ぶ時間を持てるようにすることです。これまで補習授業や読み聞かせ教室などを実施、コロナ禍のオンライン授業の間は地域の保護者の方々と協力して、移動型図書館を実施しました。
もう一つは、アドボカシーです。バランガイ(地域行政区の最小単位)の職員、他の若者団体から代表者が参加する会合があり、CAYOから二人が代表として会議に参加し、私も2年間代表として参加しました。会議には学校ベースの団体なども含め、20団体ぐらいが参加しており、KnKからは学校に通っていない子ども、若者について問題提起をしました。会議で協議し、行政(バランガイ)に対して、何らかの対応を求めたり予算確保を求める提案や提言をします。声が小さければ届かなくても、多くの声が集まれば行政に声が届くと感じています。

Q. これまで特に達成感を感じた活動を教えてください。

2016年か2017年に実施したUNCRC(子どもの権利)に関する活動が一番達成感を感じました。CAYOが計画、準備、実施した活動で、表現する権利、教育を受ける権利、名前を持つ権利など様々な子どもの権利を書いたたすきを子どもたちがつけ、自分が選んだ権利について子どもたちが表現しました。子ども自身が子どもの権利を選んで声をあげたという点で達成感を感じました。チケット販売で資金を調達して、軽食や会場を飾るマテリアルの費用に充てました。バランガイも会場を貸してくれたり、軽食を提供するなど協力してくれました。

今後どんなことに取り組んでいきたいですか、とマリアさんに聞いたところ、「次の世代の子どもたちに続いていくよう、研修をしたい」と話してくれました。

バゴンシーランのコニー先生とマリアさん(左)

2023年4月、日本でも子ども基本法がスタートしましたが、2019年に日本で実施された調査によると、子どもの31.5%、大人の42.9%が子どもの権利条約について「聞いたことがない」と回答しています。

※子どもの権利条約 採択30年 日本批准25年 3万人アンケートから見る子どもの権利に関する意識 (savechildren.or.jp)

フィリピンの青少年たちが、自分たちや次の世代の子どもたちと共に権利を学び、声をあげている姿に学びながら、日本でも大人も若者も子どもも、子どもの権利について学び、実現していく社会を作っていければと思います。

 

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