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カンボジア:自分の「好き」で自立の夢を自ら叶えたチェンダさん

インタビュー実施:カンボジア事業担当 三喜一史
文:広報 岡田茜

今回のカンボジアのウェブニュースは、自身が描いた未来の生活のためにKnKが支援する美容の職業訓練を受け、新しい道を歩み始めたチェンダさんのインタビューをお届けします。KnKは現在、カンボジア北西部のバンテアイミエンチェイ州において、家庭の経済的貧困が理由で、通学を継続したくても家族を支えるために働く選択しか道がなかった若者たちに、技術を習得し社会で生き抜く力を身につける機会を提供しています。

KnKの職業訓練を経て、美容師になる夢を叶えたチェンダさん(23歳)

KnK:簡単に自己紹介をお願いします。

チェンダ:皆さん、こんにちは。私は2023年から2024年にかけてオウチョロブ郡コブ村の生涯学習センターで実施された美容の訓練を受講した後、ポイペトの美容院で従業員として働き、現在は個人で美容室を経営しています。夫と3歳の娘の3人家族です。

KnK:職業訓練に参加する前の生活について教えてもらっていいですか。

チェンダ:7年生(日本の中1に相当)で学校を中退し、カジノのディーラーや家畜の世話などをして家族の生活を支えていました。

KnK:美容師を目指すきっかけとなった出来事があったと聞きました。

チェンダ:はい、美容師を目指すようになったのは、パートナーと結婚した数年前からです。結婚式の前に髪を洗いに美容室へ初めて行った時、そこで働く女性を見て、「女性でもこうやって収入を得られる場所があるんだな。私も家計を助けるために美容師になりたいな・・・」と、美容という仕事内容自体に興味を持つようになりました。その後、美容の職業訓練が地域センターで始まることを聞いて、参加を決意しました。

KnK:チェンダさんの夢について、周りのご家族の反応はいかがでしたか。

チェンダ:親戚からは、「個人で店を持つなんてできないだろうし、大した仕事にもならないだろう・・・」など、美容師という職業自体に懐疑的な反応をされたり、当時まだ1歳を過ぎたばかりだった娘の世話をちゃんとすべきだという意見もありました。ただ、パートナーは「私ならできる!」と信じてくれて、「将来は家計の助けにもなってくれるだろう」との思いから、私の訓練参加を後押ししてくれました。

チェンダさんのお店で、パートナーと共に

KnK:美容訓練を受けて、いかがでしたか。

チェンダ:朝7時から開始だったので早起きが少し辛かったですが、訓練自体は楽しかったです。講師が基礎から教えてくれましたし、資機材も充実していました。一緒に学ぶ人たちも、あたたかい人ばかりでした。

KnK:訓練修了後の就職活動はどのように進みましたか。

チェンダ:初めての就職は、美容訓練コースをボランティアで手伝いに来ていらっしゃった美容室経営者のお店でした。KnKカンボジアのスタッフが紹介してくれました。こちらで2ヵ月経験を積ませてもらった後、地元から少し離れたポイペトの街で就職口を新たに見つけ、そこで8ヵ月勤務しました。

KnK:美容師になりたての頃の思い出はありますか。

チェンダ:初めての勤務日はやはり訓練生の頃とは違い緊張しましたが、「仕事を通じて学んでいくしかない!」と腹をくくりました。ポイぺトのお店では、オーナーが個人的にレッスンをしてくれましたので、マツ毛のエクステも学んで、スキルを向上させることができました。初めてお給料をもらえた日は、何か自分が認めてもらえた気持ちになって、とてもうれしかったです!

KnK:今年は、ご自身でお店をオープンされたそうで、おめでとうございます!個人経営者となって良かったことはありますか。

チェンダ:今年2月に自分のお店を持ちました。ポイペトのお店でリピーターもつくようになった頃、お世話になったオーナーとお客さまから自分でお店を構えることを勧められたのもあり、開業を決意しました。まだ始まったばかりですが、私のお店以外に、周りに美容室がない場所を選んだこともあり、滑り出しは順調です。

接客中のチェンダさん。後ろのネイルのカラー展開も圧巻!

KnK:美容師になる夢を叶えて、以前の学校を諦めざるを得なかった過去のご自身にどんな言葉をかけたいですか。

チェンダ:「学業は続けられなくなってしまったけれど、機会がなくなったわけではないんだよ。自分が好きなことのために、その訓練を受けて挑戦してください!」と伝えたいです。

KnK:職業訓練を今がんばっている後輩たちにもメッセージをお願いします。

チェンダ:自分が好きなことに挑戦し続けてください。

KnK:最後に、このインタビュー記事を読んでくださった方へメッセージをお願いします。

チェンダ:地域センターでの訓練がなければ、「今の私」はいなかったので、感謝しています。

<事業概要>
バンテアイミエンチェイ州では、学校に通えないなどのリスクのある子ども・若者が、ノンフォーマル教育や職業訓練のプログラムに参加し、将来につながる教育や技術を習得できるよう、その環境を整えています。

【支援の3つの柱】

職業訓練と就職支援
エアコン修理と美容の2コースを開講。ライフスキル研修もあり、若者たちが社会で生き抜く力を身につけます。

美容の職業訓練の様子

同等性教育(ノンフォーマル教育)プログラム
不就学児や小学校を中途退学した子どもを対象に実施。試験に合格し、公教育修了と同等の資格を得ること、また、小学校・中学校への編入を目指します。

部屋いっぱいに子どもが参加するノンフォーマル教育クラス

地域センターの環境整備と運営支援
生涯学習センターなど、職業訓練やノンフォーマル教育を実施する環境を地域に整備します。

新しく完成した生涯学習センター

※ バンテアイミエンチェイ州における本事業は、外務省「日本NGO連携無償資金協力」の活用、ならびに皆さまからのご寄付で成り立っています。

カンボジアの子ども・若者たちが新しい道を進むことを後押ししてくださり、
ありがとうございます。

 

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3,000円で、カンボジアの青少年1人に「若者の家」での生活と街の高校で学べる教育費10日分を提供できます。
KnKへのご寄付は寄付金控除の対象となり、税制上の優遇措置を受けられます。

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