自然災害による緊急支援から教育支援へ
KnKはパキスタン北部大地震が発生した2005年以降、13,000人を超える子どもたちを支援してきました。2005年末に被災した北西部を中心に教育支援を開始、2010年からは同地域マンセラ郡にて地震で倒壊した公立学校の再建、さらに同年大規模な洪水が発生したコヒスタン郡・シャングラ郡では被害にあった学校への支援と、中・長期的な教育支援に取り組んでいます。
KnKの活動地では2,000校以上の学校が倒壊・破損。険しい山道を数時間歩いて通学しなければならない山岳地帯で、校舎を失った子どもたちは厳しい気候の中、テントや木陰で学習を続けていました。また、文化的な背景から女子教育への理解が十分でなく、多くの女子が家事の手伝いや家畜の世話などの労働に日々従事させられ、教育を受ける機会も閉ざされがちです。KnKはそうした状況の改善を目指し、2014年3月までに女子校20校を含む計40校を再建します。学習環境が整うことで保護者も安心して子どもを通学させられるようになり、女子生徒の就学率が40%増加した学校もあります。
貧困や暴力、また地域格差やジェンダーによる差別が根付いたパキスタンで、平和と教育を子どもたちにもたらすために闘うマララさんと同様に、KnKもまた教育の力を信じ、子どもたちが等しく尊厳をもって人生を歩むことができるよう願っています。
イスラム過激派に銃撃されながらも、女性や子どもたちの教育を受ける権利を訴え続けるパキスタン北西部出身のマララ・ユスフザイさんが、10月10日に欧州議会より「サハロフ賞」を贈られました。「1人の子ども、1人の教師、1冊の本、そして1本のペンで世界を変えられる。教育こそが唯一の解決策」というマララさんの訴えは、KnKがこれまでパキスタンの活動で支えてきた子どもたちへの想いと重なるように思えてなりません。
15歳以上で65%、およそ3,200万人です。
この数字は、男性の2倍近くに相当します。
初等教育を受けている女子は65%に過ぎず、
中等教育を受けている女子に至っては
わずか29%に過ぎません。
皆さまのご支援が必要です。