活動ニュース

ミャンマーの人々が持続できる活動をめざして

2015/03/18
報告:プロジェクト・マネージャー 原 理栄子

KnKはミャンマーで紛争帰還民やホストコミュニティーの人々への支援を継続しています。KnKは事業地であるカレン州コーカレーにおいて、これまで計10地域の小学校を対象に、校舎や学校設備の修繕活動および学校用家具、文房具などの教育資機材を供与してきました。学校を訪問すると、教師陣、子どもたちの保護者を中心とする地域の方々から、KnKの活動に対する感謝の意が述べられるだけでなく、既に休暇に入っており授業を受ける必要のない子どもたちが、修繕された学校に遊びに来ては校長先生や担任の先生とお話をし、友だちと一緒にKnKが供与した家具に雑巾をかけている姿を目にします。これらのことから、コーカレー内の各地域で、学校というインフラ整備の立ち遅れによる教育問題がいかに長らく解決されずにそこに横たわっていたのか、またこの支援が大変待ち望まれていたものであったのかを実感せずにはいられません。

フェンス、ゲート(修繕前)

フェンス、ゲート(修繕前)

フェンス、ゲート(修繕後)

フェンス、ゲート(修繕後)

木造校舎(修繕前)

木造校舎(修繕前)

木造校舎(修繕後)

木造校舎(修繕後)

石造校舎室内(修繕前)

石造校舎室内(修繕前)

石造校舎室内(修繕後)

石造校舎室内(修繕後)

トイレドア、通路(修繕前)

トイレドア、通路(修繕前)

トイレドア、通路(修繕後)

トイレドア、通路(修繕後)

自分たちの学校を、自分たちの手で守る!

KnKは、今回修繕した校舎、学校設備、供与した家具などの教育資機材が学校による適切な管理の下、より長く維持されるよう、各学校と会合の機会を設け、PTAおよび児童会のリーダーに対し指導を行いました。事業対象校全10校で、総勢約300名のPTAメンバーが参加し、KnKのエンジニアおよび研修担当者によって、それぞれの学校で修繕箇所の管理方法が共有された後、PTAが主体となり今後の管理スケジュールを作成しています。学校によっては、校舎、学校設備、教育資機材の維持費用を確保する手段として、集金システムを確立し、スケジュールに組み込んでいるところもありました。

KnKによる講義

KnKによる講義

(学校によって印刷された)講義内容ポスター

(学校によって印刷された)講義内容ポスター

学校策定プラン

学校策定プラン

管理スケジュールに関する協議

管理スケジュールに関する協議

期待が寄せられる児童会のリーダーたち

児童会を対象とする会合には、各学校それぞれから、約5~8名のリーダーが参加しました。1~5年生を収容する小学校の児童会リーダーへに対しては設備や資機材の維持管理を指導するだけでなく、子どもたちの学校に対する思いを知るべく、画用紙に学校の好きなところ、嫌いなところそれぞれを表現してもらいました。「広い校庭と遊具があったらいいな」、「勉強できることが嬉しい!」などの意見、感想が挙がっています。同様に、1~8年生から成る小中一貫校の高学年層のリーダーたちへは、学校の問題に気づき、解決方法を自らで探る機会を与えるために、意見ボードにそれぞれが問題点を提起し、他のリーダーと議論する手法を取りました。ここでは「トイレの衛生管理をどう強化するか」、「教育資機材の適切な扱い方を他の生徒にどのように指導すべきか」などが議題となりました。校舎、学校設備、供与資機材の管理に関する留意点については、児童会リーダーの理解度合を測るために、簡単なテストを行っています。現時点までの回答から、それぞれの正答率は高いとみており、教師だけでなく児童会を中心とする子どもたちによる維持管理も大変期待できます。

お絵かき中

お絵かき中

完成品

完成品

意見発表

意見発表

テスト回答中

テスト回答中

意見ボード用コメント作成中

意見ボード用コメント作成中

 ディスカッション中

ディスカッション中

地域で持続可能な活動を目指して

学校の修繕、物品の供与、学校組織への働きかけといった活動を経て、徐々にそれぞれの学校において事業の引き渡しも完了しています。KnKから改めて教育に対する学校側の意識向上を促すことはもちろん、今期事業内で支援の対象となったコーカレーの学校の(教師、保護者を中心とする)関係者が、今後自発的に教育にまつわる問題に気づき、一層の努力でもってして子どもたちのために健全な教育の機会を提供する立場にいしてほしいと願うばかりです。コーカレーには未だ老朽化が進み、倒壊や破損の危険性がある状態の校舎で勉強せざるを得ない子どもたちがいます。KnKは今後も第二期事業として引き続きミャンマー国カレン州のコーカレーにおいて、学校という社会インフラの整備に努め、子どもたちの教育環境が改善されるよう、活動を続けて参ります。

エンジニアからのスピーチ

エンジニアからのスピーチ

事業引き渡し文書への調印

事業引き渡し文書への調印

学校によるKnKの事業紹介

学校によるKnKの事業紹介

※ この活動は、認定NPO法人ジャパン・プラットフォーム助成金(ミャンマー少数民族帰還民支援)の活用ならびに日本の皆さまからのご寄付で成り立っています。

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5,000円で、5人の青少年が1ヵ月間、学校に通えます。
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【KnKミャンマー活動概要】

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