活動ニュース

特別活動のインストラクター養成 ~少しずつ学びの循環が広がっています~

報告:KnKスタッフ・ヨルダン事業担当 佐々木 恵子

ヨルダンでは、2023年1月より、首都アンマンとザアタリ難民キャンプの公立学校において、日直当番や学級会、縦割り班活動といった特別活動の実践と活動への保護者の参画、またこれまで各校で活動を実践してきたヨルダン人の先生と教育局スタッフを対象に特別活動のインストラクター養成に取り組む事業(※)を実施しています。

2018年から2021年にかけて実施した前事業では、12校の小中学校が特別活動の試行に参加してくれました。今回の事業では、2025年の事業終了時までに特別活動の目的を理解し、ヨルダンの学校の形態に合わせて活動を柔軟に取り入れられるよう他校への普及の担い手となるインストラクターを33名養成していきます。

特別活動インストラクター養成研修第一弾

少し前の報告になりますが、今年の2月には、立候補した先生と地域教育局の職員8名を対象に第一回特別活動インストラクター養成研修を開催しました。
初回の研修は4日間にわたり行われ、KnKの講師を務めるスタッフからは、インストラクターに期待する役割を伝えるとともに、日直、学級会、縦割り班活動の目的や活動手順を講義やグループワークを通じて、実践的に学んでもらうことに重点を置きました。

特別活動インストラクター養成研修の一コマ。「学級会」を生徒役と教師役に分かれ、実際の授業を想定してロールプレイで学びます。

学校で使える子どもたちのチームワーク形成に役立つアクティビティも体感してみます。

先生同士、グループワークで課題に取り組みます。

特別活動インストラクター養成研修第二弾

8月には、第二回目となる養成研修を5日間実施し、教員14名、教育省及び教育局8名の参加がありました。今回は、第一回養成研修に参加した教員が講師役で参加するなど、インストラクターとしての経験を積む機会ともなりました。実施後のアンケートで、全ての参加者から改めてこの事業が生徒の社会性育成にフォーカスしているものであるという理解が深まったという回答がありました。同時に、さらに活動の質を高めるため、教員が参考にできるよう、実際の授業風景のビデオが増えると良いといった提案も上がりました。

先生たちのこれからの活躍に期待

9月に始まった新学期以降、養成研修に参加した先生たちがペアを組み、新たに特別活動を導入する学校を順次、訪問しています。自分たちの学級での活動経験を活かして、他校の先生や子どもたちへオリエンテーションを実施したり、実践の様子をモニタリングし、助言するなど、ヨルダンの先生たちの間に、少しずつ学びの循環が広がっています。

研修受講の修了証を手にした先生たち。

(※)本事業「特別活動の継続的実施と普及のための基盤整備事業」は、国際協力機構(JICA)より草の根技術協力事業として業務委託を受け、実施するものです。
https://www.jica.go.jp/partner/kusanone/partner/ku57pq00000x9tkg-att/jor_03_p.pdf

 

子どもたちを支えるために、あなたのサポートを必要としています


50en
 imakihu
5,000円で、5人の青少年が1ヵ月間、学校に通えます。
KnKへのご寄付は寄付金控除の対象となり、税制上の優遇措置を受けられます。

寄付する
寄付する
資料請求

カテゴリー

月別アーカイブ