活動ニュース

サマーアクティビティをご支援くださった皆さまに心より感謝申し上げます

報告:プロジェクト・コーディネーター 福神 遥

たくさんの方にご協力していただいた、ザアタリ難民キャンプでのサマーアクティビティは、8月30日のパフォーマンスデーを持って、無事に終了いたしました。毎日、わくわくしながら学校にやってくる子どもたちを見ていて、そして、友だちと楽しそうに活動に参加している子どもたちを見ていて、彼らが安心をして楽しめる場を作ることができて本当によかったと、心から思う日々でした。

チームを代表して、2校の教員からのお礼メッセージを掲載させていただきます。

ハサン先生(左)とマルズーク先生(右)

バーレーン校 演劇教員ハサン先生

ハサン先生は、子どもたちとの距離が近く、まるでお兄さんのように子どもたちから慕われている存在です。いつも冗談を言い、チームの雰囲気を和やかにしてくれるのもハサン先生です。

ハサン先生からのお礼メッセージ

日本の皆さま、この度は私たちKnKのサマーアクティビティにご協力してくださり、どうもありがとうございました。

ザアタリ難民キャンプで過ごす子どもたちが楽しめることを1番に考え、私たち教員は準備をし、活動をしているときには、私たち教員も子どもたちと一緒に楽しむことができました。

私はヨルダン人ですが、私たちの活動に国籍は関係なく、また子どもたちが難民であることも意識せずに、自分の弟や子どもたちと一緒に夏休みを楽しんでいる気分でした。

シリアで辛い経験をしてきた子どもたちに、ピースフルで幸せな空間を作れたことを、とても嬉しく思います。

またこのチームで子どもたちと一緒に活動ができたらと思います。

シリアの問題が早く解決し、彼らがシリアに戻れる日が来ることを願っています。

子どもたちの明るい未来が、子どもたちのこれからが、彼らが望むようになることを祈っています。

重ねてのお礼になりますが、日本の皆さま、本当にありがとうございました。

バーレーン校の教員を代表して、お礼を申し上げます。

カタール校 作文教員マルズーク先生

マルズーク先生は、いつも誰よりも熱心で、パワーあふれる先生です。子どもたちだけではなく、チームのメンバーも、マルズーク先生の熱意に助けられることが多くあります。

美しいアラビア語を書くことで有名なマルズーク先生からは、直筆でのメッセージを預かりました。

マルズーク先生からのお礼メッセージ

アッラーの名のもとに

私たちの活動に賛同し、ご協力、ご支援をしてくださった日本の皆さまへ、

皆さまから賜ったご支援のおかげで、ザアタリ難民キャンプで暮らすシリアの子どもたちに、喜びと幸せを届けることができましたことを、厚く御礼申し上げます。

皆さまからの温かいお気持ちのおかげで、音楽、演劇、作文を中心とする様々な活動を子どもたちに届けることができました。また、皆さまからいただきましたご支援のおかげで、今後も私たちの活動が続けられることになりましたことを、大変嬉しく思っております。今後も、私たちの活動にお力添えしていただけますと幸いです。

重ねてになりますが、ザアタリで暮らす子どもたち、そしてKnKの教員、スタッフを代表いたしまして、心からの感謝を申し上げます。どうもありがとうございました。

敬意をこめて。

ヨルダン駐在員より

福神より、お礼の言葉

団体の活動を紹介するページで、個人的な思いを書くことは恐縮なのですが、少しだけ、私、福神の思いもお伝えしたいと思います。

私が初めてシリアを訪れたのは、10年前でした。中世に迷い込んだかのような立派な世界遺産が各地にあり、砂漠も、緑も、海も、花も、たくさんの美しい自然を見ました。アラブ料理のおいしさには何度も感激しました。

旅をするには見どころがたくさんあるシリアですが、1番思い出に残っていることは、シリアの方たちのホスピタリティの高さと優しさです。

旅の道中、何度もシリアの方たちに助けていただき、お宅に招いていただいたり、コーヒーをごちそうになったり、他愛もない会話で楽しませていただいたりしました。

こんなにも、出会う人たちみんなが優しい国があるのかと、旅をした1ヶ月間、毎日のように思っていたことをよく覚えています。シリアが好きになった私は、2年後にももう一度訪れたのですが、その時もまた、たくさんの優しさに出会いました。

シリア人の子どもたちに関わる仕事に就いたのは、当時お世話になった方たちへの恩返し、という気持ちがどこかにあります。きっとシリアの方たちは「そんな、恩返しなんていいのに」と笑ってくれそうなので、私の厚かましい勝手な思いなのですが…。

あの美しく、優しいシリアをまた旅したい、最近そんなシンプルなことを思います。

そして、未来の平和なシリアを作るのは、私たちが日々接している子どもたちだと信じています。

彼らがシリアに帰った時、あの頃、キャンプの学校で楽しく勉強していたなと、子どもたちがいつか思ってくれたら嬉しいです。

彼らはきっと、平和なシリアを築いてくれるでしょう。

私が好きになったシリアが、また戻ってくることを、子どもたちが思い描く将来の夢や希望が叶うことを、願っています。

皆さまからいただいたご寄付は、ヨルダン人とシリア人教員の給与と、交通費、文房具や教材などの材料費に使わせていただきました。

個性あふれるヨルダン人教員たちと、自らもキャンプで暮らしながら、明るく働くシリア人教員たち、このチームで働けたこともまた、嬉しく思います。シリア人の教員から「働けることが嬉しい」との言葉を聞きました。キャンプでの生活の中に働く場所があり、誰かに必要とされ、自分の力を発揮できる場所があること。キャンプで彼らと一緒に働いていると、漠然とした思いですが、働くっていいな、と思うことが私自身よくあります。

キャンプで過ごす子どもたちにとって、楽しい思い出が残るような活動ができたこと、キャンプで暮らすシリアの人たちに働く機会を提供できたことを、私たちの活動に賛同してくださり、ご協力してくださった皆さまに改めて感謝いたします。

本当にありがとうございました。

松永より、お礼の言葉

報告が遅れまして恐縮ですが、8月末を持ちまして、サマーアクティビティが無事、終了いたしました。

皆さまのご寄付のおかげを持ちまして、のべ1300名の子どもたちに対して、1ヵ月弱の期間、音楽や演劇、手工芸や工作などの活動を実施することができました。

夏休み期間中のブログ等をご覧いただきましたら、子どもたちがいかに、有意義な時間を過ごすことができたか、お分かりいただけるかと存じます。

砂だらけの暑いキャンプで過ごす子どもたちの夏休みに、学ぶ場、友だちと過ごす場、楽しむ場を提供できました。また、キャンプに住む難民であるシリア人教員に、シリア人の子どもたちやヨルダン人の教員と築く笑顔の絶えない職場環境を造り出すことができました。そして、子どもたちはアクティビティを通して、真剣に楽しんだり、悲しんだり、怒ったり、集中したり、喜んだりする瞬間を経験することができました。その一瞬一瞬が、確実に子どもたちの心の成長へとつながっています。

このような活動をさせていただきましたことも、一重に活動を支援してくださる方々がいらしたおかげです。スタッフ一同心よりお礼申し上げます。

規模は縮小となりましたが、9月から始まる新学期、ザアタリキャンプでの活動も継続して実施しています。

今までに引き続き、KnKの授業を楽しみながら受講することを通じてアラビア語や英語の基礎学力強化を図ることに加え、学校生活を楽しく過ごすためのきまりやルールについての指導も、行っていきます。楽しみの中の学びも、規律の指導も、より近しい存在だと子どもたちが感じてくれている、KnKの教員たちだからこそ、できる指導です。

これからも子どもたちにとって、よりよい学校、学習環境を築いていく手助けをしていきたいと考えています。

また、9月からは新たな試みとして、キャリア教育も開始します。

ザアタリキャンプで事業を実施してきた4年の間に、子どもたちの置かれる環境は刻々と変化し続けてきました。シリアに戻る日はすぐやってくる、と情勢を楽観的に捉えていた初めの1,2年、長引く内戦でシリアへ戻るという希望が薄れ、いよいよ先が見えなくなってきたここ2年。周囲の大人たちが感じ取る日々の一喜一憂が、子どもたちにも確実に伝染しています。また、キャンプという物理的にも精神的にも閉鎖された環境の中、子どもたちの抱く夢や未来の図もまた、限定される傾向にあります。

子どもたちの多くにとって、シリアへ戻る日も分からないまま、どんな大人になり、どこで、何をしたいのか、具体的なビジョンが描きづらくなってきています。

子どもたちこそ、夢と現実のバランスをよく分かっているのかもしれません。もしそうなのであれば、それは本当に、辛いことです。ただでさえ、子どもたちには選択の余地のなかった環境と状況の中、さらに自分の未来の選択肢も限りなく削らざるを得ないことを意味します。

それでもなお、勉強に意味を見出し、学校教育に留まり、学校に毎日やってくる子どもたちに対してできることは何なのかをスタッフ間で考え、話し合い、また皆様のお知恵もいただき、このプログラムを開始する運びとなりました。

職業の話、勉強の話、身近な人たちの仕事について、職業にまつわる経験談などを授業の中に織り込んでいきます。医者になりたい、教員になりたい、と云っても、具体的にどうしたら医者になれるのか、教員になれるのか、分からない子どもがたくさん居るのも事実です。そんな子どもたちのためにも、今の学校生活や勉強をどのように活かせるのかを、年齢に応じ、具体的に考えられる機会を作っていきます。

将来、シリアの復興に関わりたい、そのために必要な資格やスキルを身につけたい、という子どもたちも居ます。

このプログラムを通して、キャンプという環境の中、いつシリアに戻れるのかがまだ見えなくても、希望を失わずに、自分たちでより明るい未来をつかみ取るための手助けを、していきます。

夏期アクティビティのためにいただいたご寄付の余剰は、キャンプ事業を含め、引き続き活動いたしますヨルダン国内のシリア難民事業にも活用させていただきます。

今までの活動をご理解くださり、ご寄付くださった方々にも納得していただけるような、子どもたちにとって意義のある事業を、今後も実施していきます。

新学期からの活動につきましても、引き続き団体ページにて報告させていただきます。

今度ともKnKの活動をどうぞ温かく見守り応援していただけますと幸いです。

 

※ザアタリ難民キャンプにおける夏休みの課外授業は、Yahoo!ネット募金などクラウドファンディングにお寄せいただいた皆さまからのご寄付で実現しました。深く感謝申し上げます。

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