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ボクの名前は“ハビーブ”/サマーアクティビティの現場より

報告:シリア難民支援 現地事業総括 松永 晴子

今年の夏期アクティビティには、頼もしい助っ人が来てくれました。
オレンジパフェさんから寄贈いただいたくまのマリオネットが、教室を楽しませてくれています。

ザアタリ難民キャンプにやってきたくまのマリオネット。
すぐに子どもたちの人気者になったマリオネットに、子どもたちが素敵な名前をつけてくれました。
“ハビーブ”。愛らしい子、といったニュアンスの名前です。

ハビーブは先生によってこのような感じで、使い方を紹介してもらいました。

そして、子どもたちも自分で操る練習をします。手や口、そして足を動かす方法を覚えた子どもたちは、どんどんとハビーブに親しみを感じていきます。

あるキャンプでの一日。授業の中でのハビーブの仕事っぷりはこんな感じでした。

先生から短いお話を聞かせてもらった子どもたち、お話をおさらいするには、他の誰かに説明するのが一番です。
「誰にお話を聞かせてあげたいかな、、、。スッカル(教室にある、大きな女の子の人形)か、ハビーブが居るよね。ハビーブは、、、いるかな?」。

すると子どもたちは大きな声で『ハビーブゥ』と呼びかけます。

ハビーブを先生が操りながら登場。そして、どんなお話だったか。こんな感じで尋ねていきます。

お話のおさらいをしつつも、いつの間にか、踊りに変わってしまうのがアラブ風です。一通りお話を復習すると、ハビーブのダンスタイムがはじまります。

どうやってマリオネットを動かすのか、真剣な表情で観察する子、ハビーブの動きに合わせて身体を動かす子、みんなが、ハビーブの動きを一生懸命見て反応する様子から、このマリオネットの魅力をあらためて感じさせられます。

オレンジパフェさんは、福島や熊本の震災の土地にも、同じくまのマリオネットを寄贈していらっしゃいます。

シリアから難民としてヨルダンにやってきた子どもたちにも、たくさんの笑顔が見られるようになることを思って、このマリオネットをいただきました。

震災も、内戦も、子どもたちが心に残す影の深さは計り知れません。

ただ、どんな環境にいても、誰よりも未来が輝いているはずの子どもたちには、よりたくさんの笑顔と、そこから生まれる前向きな力を、いつも持っていてほしいと、願っています。

子どもたちに対するオレンジパフェさんの優しい思いが、シリア難民のキャンプの子どもたちにも伝わっていること、また、その作り手の思いを、子どもたちが全力で、感じ取って楽しんでくれていることを、嬉しく思います。

※くまの”ハビーブ”は、マリオネット作家・オレンジパフェさんのプロジェクト(The Heartstrings Marionette Project)を通じてご寄贈いただきました。子どもたちに笑顔をもたらしてくださり、感謝申し上げます。
オレンジパフェさん Blog – Orangeparfait Sweet Marionette

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