スタッフ日記 認定NPO法人国境なき子どもたちブログ

支援したテント村の広場で~満面の笑顔の子どもたち~

こんにちは。パキスタン事業担当の大竹です。
今年8月下旬に、女子教育向上事業のモニタリングで久しぶりに現地を訪問しました。

現地到着後イスラマバードのホテルでまず新鮮に映ったのは、艶やかな色のシャルワール・カミーズ(一般的な民族服)を着た若い女性たちの姿でした。ロビーでとても賑やかにお喋りをしている彼女たちは、髪の毛をきれいに垂らし、頭をヒジャブ(スカーフ)で覆うこともありません。
「イスラマバードの女性はとてもオープンなんだ。」というパキスタン現地代表のジャベッド氏は、伝統的な価値観を重んじる北西部の出身。「イスラマバードの人たちは他のパキスタンの地域とは違ってオシャレなんだな。」そう私の中にインプットされました。

出張の後半、6月から降り続いていた大雨でパキスタン南部の村々の洪水被害が深刻な状況になっていることがわかりました。帰国後すぐに助成金申請を準備し、9月末からシェルター支援や衛生促進の緊急支援を始めました。

現地から送られてきた写真の中には、支援したテント村の広場で、満面の笑顔で遊ぶ子どもたちの姿がありました。女の子も男の子もくっきりとした原色系を多く使った色とりどりのシャルワール・カミーズを着ています。被災後の混乱と引かない水に囲まれたシチュエーションでも、そんなふうにオシャレをしている子どもたちのキラキラした様子は、先にインプットされた私の感覚を塗り替えました。

「女の子は早く結婚したほうが幸せになる」といっていたパキスタンの親御さんたち。そんなふうに決めつけないでほしい、とそのときは思いました。でも、私の中にも同じような思い込みがあります。イスラマバードだから、辺境の地だから、被災地だから、こうだよね、と一方的なインプットを自分の中で固めてしまわないように。私のバイアスが女子教育普及の壁を3センチ高くしてしまうかも、、、そんなふうに気づく瞬間が増えてきた今日この頃です。

 

関連記事:【パキスタン洪水】子どもたちの安全と日常を取り戻すための緊急支援
関連記事:【スタッフ日記】コロナ禍におけるパキスタンのトランスジェンダーたち
関連記事:【コロナ緊急】パキスタンで医療物資の配布支援を行っています

【KnKパキスタン活動概要】

寄付する
寄付する
資料請求