支援現場からの声(2022年11月30日更新)
現地の状況が想像していた以上にひどく、何よりも幼児の栄養状態が非常に悪く死亡率が高まっています。被災地域では収入源である家畜や畑が継続的に失われつつあり、母親層の栄養も足りていないので十分な授乳ができていません。
以前より聞いていた飲料水不足や汚水による感染症の危険度合も依然高いのですが、子どもたちは一刻を争う命の危険にさらされています。
KnKでは、乳幼児向けの粉ミルクの配布も開始しました。
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2022年10月19日
シンド州とバロチスタン州で緊急支援を開始しました
パキスタン は、2022年6月以降のモンスーンの影響で記録的な大雨と洪水に見舞われており、国土の1/3が浸水、10月7日時点で1,700人以上が亡くなり3,300万もの人々が被害を受けています。
家や道路、橋などのインフラ、生活の糧である農作物や家畜が壊滅的な打撃を受けました。人々は家や村を追われ、明らかになりつつある被害状況は日に日に拡大しています。深刻なダメージを受けた地域では、浸水による衛生面の悪化から感染症が広がっています。
国境なき子どもたち(KnK)は、シンド州ジャコババード郡及びバロチスタン州ジャファラバード郡とソバットプール郡において、緊急支援を開始しました。
これらの地域では、被災によって生活基盤を失い、不衛生な環境の中、人々の安全と健康が損なわれています。まずは、被災した世帯とその構成員にシェルター及び生活物資を配布するとともに、被災者が安心して利用可能な共用トイレを設置します。また、衛生啓発セッションを実施し、地域が衛生環境を維持できるよう支援して参ります。
危険に晒され、安全や日常を失ってしまった子どもたちの未来を守ります
WHOが10月に開いた会見では「死と破壊の第2波が来ている」という警告が出されました。これまでに経験したことがないほどの大雨による破壊を「第1波」とするならば、その後に被災した人々を新しい「第2波」が襲っているといえます。依然として引かない水に悩まされている現地では、衛生環境の急激な悪化によるマラリアやデング熱、下痢などの蔓延による「第2波」の被害によって、約1,000万人にも及ぶ子どもたちが最も苦しんでいるといえます。さらに、途方に暮れる程の被害、そして住む家や学校など居場所の喪失は、⼦どもたちの⼼的なストレスにもつながります。洪水以前から脆弱(ぜいじゃく)な環境にある⼦どもの成長をストップさせないためにも、子どもたちに安全や日常を取り戻すことが今まさに不可欠です。
皆さまのご寄付でできること
- 9,000円で、子どもを含む7世帯が安心して蚊帳の中で眠ることができるようになります。(1世帯あたり蚊帳2張を分け合います。)
- 30,000円で、60人の子どもが感染症を予防し健康に暮らすための衛生用品を手にすることができます。
衛生用品は具体的に石鹸、洗剤、タオル、歯磨き粉、歯ブラシ、生理用品などです。 - 90,000円で、400人の子どもが衛生促進の知識を得て、避難中も安全な生活が送れるようになります。
ご寄付の方法
下記サイトよりクレジットカード決済画面に進み、メッセージ欄に「パキスタン」とお書き添えの上、お申込みください。銀行からもお振込みいただけます。
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②【Tポイント】をご寄付いただけます
Yahoo! ネット募金を通じて【Tポイント】をご寄付いただくことも可能です。
https://donation.yahoo.co.jp/detail/5045006/
※パキスタンにおけるKnKの洪水支援は、Yahoo! ネット募金を含む日本の皆さまからのご寄付、そして認定NPO法人ジャパン・プラットフォームの助成により実施されています。