活動ニュース

「ほほえみドロップインセンター」:子どもたちのために存在し続ける理由

報告:KnK スタッフ・バングラデシュ事業担当 三喜 一史

国境なき子どもたち(KnK)では、2011年よりバングラデシュの首都ダッカのショドルガットにてストリートチルドレンのためのドロップインセンター(DIC)事業を実施してきました。

1月にも報告させていただきましたがこの2年間のDICへの年間延べ来所者数は、2020年は7,287名、2021年は6,798名でした。2022年は9,484名でしたが2018年が9,040名、2019年が9,279名だったことから以前の様に子どもたちが戻ってきたと言えるかと思います。
単純に子どもたちが戻ってきたと言えば聞こえは良いかもしれませんが、コロナ感染が落ち着き、人々が以前のように移動が可能となった状況下において、路上で生活する子どもの数の増加と見ることもできるのではないかと考えます。本センターの来所者数だけをみれば実数自体はコロナ前より増えていることが確認できています。

路上で生活しなければならない子どもがいる背景には、貧困、地域格差に加えて、家庭内・地域内で子どもの権利が守られていないことなどがあげられます。特にDICに来る子どもたちの話を聞くと、実の親や養父、親戚、更には学校でも暴力の被害に遭うなど、家や学校といった本来は子どもを保護する場所に居場所を見いだせず、逃げるようにして路上生活を始めたという声を多く耳にします。彼らは場所を移動しながら農村部より日銭の稼げる首都ダッカに辿りついたと言います。
問題の根本解決にはまだ時間を要するかもしれませんし、一歩一歩前進できるように努力していく必要があると考える一方で、今、まさに目の前で、路上の片隅で寝ている子どもがいます。大きな問題が背景にありますが、私たちは常に子どもたちが立ち寄れる場所であり続けるために継続的に活動を実施していき、そのことで子どもたちに子どもらしい時間が過ごせる居場所を提供していきたいと考えています。
また、子どもたちの状況に対して周りの大人からの理解が深まるようことについても一定の成果もありますが、引き続き注力していきたいと考えています。
(「子どもたちを取り巻く環境に対しての取り組み」についてこちらもご参照くださいhttps://knk.or.jp/bgd221125/

DICでは、朝・昼の食事の提供の他、読み書き計算などを学ぶ教育クラスの実施、自身の身を守る健康や生活の知識、善悪など倫理的について学ぶ啓発セッション、そして安心して遊び、休める居場所の提供などを行っています。

※この活動は、日本の皆さまからのご支援で成り立っています。

 

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バングラデシュのストリートチルドレンに、愛情のこもった栄養ある温かい食事を、みんなで届けてください。150名からのご寄付と、子どもたちへの質問を募集しています。
ぜひご参加ください!

 

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