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キラっキラな目をしたセンターの子どもたち/友情のレポーター(2023)

友情のレポーター(2023)としてバングラデシュを取材した松元夏和(まつもと かなみ/17歳)さんより、滞在中の取材レポートが届きました。

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バングラデシュ滞在3日目

今日は、この旅が始まる前にKnKから送られてきた行程表を見た時からずっと楽しみにしていた、子どもたちとの遠足。心を躍らせながら、もう慣れてしまったクラクションが鳴り響く道を車で走った。車を降りて、目の前に広がった国立博物館アーシャンモンジール(通称ピンクパレス)は想像以上にピンクで、周りの建物がいつも以上に灰色に見えた。ピンクパレスの中に入って少し待っていると、バングラデシュの国旗色のユニフォームをまとった子どもたちが、笑顔で手を振りながらやってきた。私を囲んだ子どもたちの目の輝きは、これまで見てきたどんなキラキラしたものよりもキラっキラで、衝撃を受けた。

それから、ピンクパレスの見学が始まった。私は常に大勢の子どもたちに囲まれていて、みんな一生懸命ピンクパレスの中を案内してくれた。私はベンガル語が全くわからないけれど、だからといって子どもたちは通訳の人に頼ったり、私を1人にすることはなかった。
ちょっとした英単語と、ジェスチャーで、理解することができた。

以前にも遠足できたことがあるらしく、私を一生懸命ガイドしてくれた

よく海外に行くと、日本にいるよりも早く現地の言葉を習得できると言うけれど、それは、相手の「伝えたい」に「応えたい」と言う気持ちが芽生えるから、習得が早いんだと思った。実際に子どもたちは、すごく積極的に、前のめりになって私に伝えようとしてくれて、それに応えられないのが、はがゆい感じで「ベンガル語が話せればどれほど良かっただろう」と思った。

日本語を教えたり、ベンガル語を教わったり

半日子どもたちと過ごして、疲れ切ってホテルに戻った私。その時ふと思った。今日同じ量遊んで、同じように疲れている子どもたちは、今から仕事に行くんだ、と。これから安全安心な場所で、たくさんご飯を食べて、お湯が出るシャワーを浴びて、あったかいお布団に入ろうとしている私が、惨めで、「何してんだよ」って思ってしまった。明日もまた子どもたちに会いに行く。きっと今日子どもたちに会った時の表情とは、違った表情で彼らに会うことになるだろう。

 

バングラデシュ滞在4日目

この日は、普段から子どもたちが通っているドロップインセンター(以下DIC)を訪れる日だ。DICの建物の前の、マーケットが並ぶストリートに着くと、昨日見たキラキラした瞳が一つ。「Hey!KANAMI(カナミ)!」と声をかけられた。昨日の遠足に来ていた子どもだった。覚えてくれていたのがすごく嬉しくって、私も笑顔で「Hai!」と返した。DICに入ると、たくさんの子どもたちが、私たち2人を出迎えてくれた。昨日いた子もいれば、いなかった子も。(DICは、子どもたちが好きな時に来れる場所なので、何日も連続で来る子もいれば、ぴたりと来なくなってしまう子もいるらしい。)

センターの外には見覚えのある子どもたちが

そんなたくさんの子どもたちの前で、日本紹介をした。私は、幼い頃から習っていた、少林寺拳法を。碧ちゃんは、事前にたくさん練習したラジオ体操を。みんなは、初めて見るものに驚きつつも、すごく喜んでくれた。私たちの日本紹介が終わったら、なんとサプライズで日本紹介ならぬ、バングラデシュ紹介をしてくれて、歌や踊りを披露してくれた。とっても素敵だったし、なにより、私たち2人のためにやってくれたのが、とても嬉しかった。その後は、子どもたちとすごろくをして遊んだり、私と碧ちゃんのサイン会をしたり、女の子だけのダンス教室に参加させてもらったり、一緒にご飯を食べたりして、楽しい時間を過ごした。

本当はこの後、子どもたちが仕事をしているところを取材する予定だったのだけれど、私が体調を崩してしまい、叶わなかった…。が、取材しようと思っていた子に年齢と名前は聞いていた。14歳と言っていた。でも、どう見ても見た目は、9歳、10歳くらいだった。なんでこんなことが起きるのだろうかと、話を聞いてみると…

 *そもそも自分がいつ生まれたのかを知らない。忘れている。
 *食べないといけない時期にしっかりと食べられていない。
 *あまり幼い年齢を言うと雇ってもらえない。

このように言っていた。
私は、自分の年齢(=誕生日)は名前と同じくらい大切なものだと考えているから、それが「わからない、忘れている、隠さないといけない」というのは、私だったら、どこか本当の自分を生きていないような気がして、悲しい気持ちになった。

それから、今日のDIC訪問を通して感じたことは2つ。

 ①子どもたちは、全力で子どもだったこと。
 ②子どもたちがたくましかったこと。

DICで遊んでいる子どもたちは、全力で子どもだった。本気で遊ぶし、だからこそ喧嘩をする時もあった。でも、自分の身長と同じぐらいかそれより大きいくらいの椅子を運んで、片付けている男の子がいたり、ご飯を食べ終わったら、どこか遊んでいた時とは違う表情で仕事に向かう子がいて、「本当に1人で生活しているんだな。」と思える瞬間がたくさんあった。それを見た時も、いつも誰かに頼りっぱなし、やってもらいっぱなしの自分が、情けなくてしょうがなかった。
今日も子どもたちに圧倒されることばかりだった。バングラデシュ滞在も折り返し。気持ち新たに頑張るしかない。

DICで遊ぶ子どもたち

外では表情が変わる

 

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4年振りの実施となった「友情のレポーター」プロジェクトは、日本の皆さまからのご寄付と以下の皆さまのご協賛、ご協力と助成により実現しました。

<主催>認定NPO法人国境なき子どもたち(KnK)
<協賛>シンガポール航空、国際ソロプチミスト東京-広尾
<協力>認定NPO法人Dialogue for People
<助成>公益財団法人三菱UFJ国際財団

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