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パキスタン:ルキーアが語る、家事労働の現状と女子教育普及がもたらす未来

パキスタン農村部における女子教育の最大の障害は、家事労働の多さです。 家でも外でも、娘が家族のために一生懸命働くことが期待されており、伝統となっています。 特に農村地域では、水汲みや料理、洗濯、幼い子どもの面倒を見るだけでなく、家畜の世話や農作業の手伝いさえ求められます。

学校に通い、放課後を友だちと過ごす時間は、教育の機会に加えて、彼女たちをこのような家事労働から少し解放してくれます。
同じような経験をしたルキーアがインタビューで語ってくれました。

ルキーア(7年生/12歳)

私はこの村で生まれ、ここで学校に通っています。家の手伝いが多く、私は水を汲み、料理をし、農作物や家畜の世話をしていました。毎日、学校に行き勉強することはできませんでしたが、通学した時はよく勉強をしました。当時、私は60人いる生徒の内、35番目の成績でした。

 
 

私だけでなく、友だち全員が同じような家事労働をしていましたが、この地域では普通のことでした。年齢を重ねるにつれて負担が増え、ずっとイライラし、歯がゆく思っていました。体が大きくなり、さらにまかされる仕事が増えてきたからです。
その後、中等教育レベルでKnKの支援が始まりました。KnKは女子教育の重要性について保護者たちを啓発し、コミュニティグループを設立しました。私の家族や他の多くの家族はついに女子教育の重要性を理解してくれました!
それからは、毎日学校に通えるようになり、私から教育は奪われなくなりました。私の夢がやっとかなったのです。

状況は本当に良くなりました。私は5年生で1位、6年生で6位の成績をとりました。今7年生ですが、今年は1位になると思います。
今でもたくさんの家事をこなしていますが、両親が私の通常の授業に満足し喜んでくれるので、私の教育への障壁はなくなりました。
私はガールズサークルの一員です。このサークルには、女子が抱える問題についてたくさん語り合うライフスキルクラスもあります。私たちが重視しているのは、女子の衛生、生活の価値、そして安全性です。

ルキーア(7年生/12歳)

科学のナジア先生は、ルキーアのことを科学が得意で、本当に優秀な生徒だと高く評価しています。ルキーアは他の授業においても積極的に参加し、他の学生を大いに助け、学校生活を楽しんでいます。ナジア先生は、ルキーアの将来の夢、計画にも期待を寄せているそうです。

KnKの啓発活動を通じて女子教育の必要を理解したルキーアの父親は、今では娘を学校に送り出すことが何より嬉しいと語ります。娘の将来の夢が、自分たちの地域により良い未来をもたらしてくれると、彼は信じています。

ルキーアの将来の夢、それはパキスタンが健康な人々で満たされるよう、医者になることです。

ルキーア(左から2番目)と父親(右)

<動画でもご覧いただけます>

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