報告:シリア難民支援 現地事業総括 松永 晴子
KnKがザアタリ難民キャンプの学校で行う通常の授業では、図画工作はしていません。
公立の学校の先生に美術の先生が居るので、KnKで授業を実施する必要がないためです。
でも、子どもたちは工作が大好きです。
そこで、冬や夏のアクティビティの時には、工作の時間も作っています。
工作の内容は先生たちが考えてくれるので、いつもどんな工作を教えるのか、こちらとしても楽しみにしています。
最近どうも、先生たちの間で到来しているブームは、プラスティックの目を使った工作です。
目をつければ顔になるというのが、子どもたちに人気なのが理由のようです。
工作の時間は、先生たちにとっては勝負の時間でもあります。
子どもたちは楽しんで工作をしますが、道具の管理や道具の使い方には、まだまだ慣れていないので、はさみの使い方、糊の使い方、注意をしてみていなければならないことがたくさんあります。
指導は大変ではありますが、経験値が多ければ多いほど、自由に使いこなせるようになるので、できるだけたくさんの時間を確保してあげられるように、時間を作っています。
小さな妹や弟を連れてきている子も居るので、妹にあげるために、工作をがんばっているお姉さんも居ます。
女の子たちには、とにかくビーズが人気です。
「ビーズさえ渡しておけば1時間でも2時間でも、ずっとやっているのよ」と先生たちも半ばあきれ顔で子どもたちの様子を見ています。
キラキラ光るたくさんの種類のビーズから、自分なりのデザインや形を選んで、作っています。
実は、ビーズ用の糸を結ぶのにも一苦労する子どもたちが多いのが実際のところです。
「先生!結んで」とやってくる子どもたちの多いこと。
でも、結ぶ作業一つも、自分でできるようになるのも大事です。できるだけ出来そうな子には、自分でさせています。
その結果、作ったビーズが全部床に落ちてしまったり、、、、、。それでもまた、黙々と作り直す子どもたちの様子が、ビーズの時間には見られます。
この夏は、作った作品をオープンデーで飾らず、子どもたちに毎回家へ持って帰ってもらっています。
親御さんたちに、KnKがどんな活動をしているのか知ってもらうためです。
兄弟の多い家庭がほとんどなので、家で作った作品を使って遊んでいることでしょう。
シリア難民の子どもたちを、あなたの寄付で支えてください
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