報告:シリア難民支援 現地事業総括 松永 晴子
夏のアクティビティでは、植物を育てる活動をしています。
ザアタリキャンプに住むシリア人の人たちの多くにとって、農業は身近なものです。
豊かな農耕地域のダラアからやってきた人たちが多く住んでいるので、植物の名前や育て方をよく知っている子どもたちが、いろいろ教えてくれます。
種を持ってきてね、と先生が言うと、いろいろな種を持ってきてくれました。
花の種から、アダス(レンズ豆)、ホンモス(ひよこ豆)など、アラブ料理ではおなじみの豆料理の種も、持ってきます。
ペットボトルに綿を敷いて、種を置いて水を入れれば、きちんと発芽します。
ひょろひょろですが、おいしそうな(もやしをいただく文化の日本人の視点です)芽がでてきます。
紙コップやペットボトルから、地面に植え替えられる芽も出てきます。
また、乾燥地でも強くて、キャンプの庭先にも植えられているいくつかの植物は、生徒たちが家から持ってきてくれました。
でも、キャンプの学校の土地は、石だらけでかちかちです。
そこで、子どもたちに、学校へ来る時に土を持ってきてもらうよう、お願いをしてみました。
男の子たちは、大きな子も小さな子も、ビニール袋にたっぷり土を入れて、学校にやってきます。
KnKのプレハブの脇に、小さな花壇を作りました。
そこに持ってきた土を入れて、植物を植えていきます。
強い日射しとからからの風が、あっという間に地面を乾燥させていきます。
そんな乾燥に負けないよう、毎日子どもたちがお水を撒いてくれます。
暑いので、とにかく水とふれあっているのが楽しくて仕方がない子どもたちに、水まきは人気の仕事です。
全部、というのは難しそうですが、いくつかの種や苗は、無事育ってくれるといいな、と、水を撒く子どもたちを見ながら、思っています。
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