スタッフ日記 認定NPO法人国境なき子どもたちブログ

「タッチラグビー」を通じてルールを学ぼう

マルハバ!(こんにちは!)

ずいぶん暑さも和らぎ、気持ちの良い季節になりました。

さて、先日の活動ニュースの最後に、「子どもたちはアクティビティを楽しみながらも、
友だちと協力することやルールを守ること、新しく入ってきた友だちへの接し方などを学び…」
という文がありました。

では、実際にどのようなアクティビティが行われているのか!?
新学期が始まって1か月ほど経った、アクティビティの様子を見てみましょう。

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この学校で行われているのは、「タッチラグビー」というラグビーボールを使ったアクティビティ。

本当のタッチラグビーには、複数のルールがありますが、

ここでは簡単にして、「ボールを投げて誰かにパスするだけ(キックは禁止)」、

「ボールを持っている人がタッチされたら、その人はその場で止まり、誰かにパスする」、

「地面に落ちてしまった場合は、落とした人の相手チームのボールになる」

というルールのもと、両チームが相手チームのトライゾーンを目指します。

 

1回目の時間では、タッチラグビーを知らなかった子どもたちも多く、興味津々です!

ルールを伝えたあと、早速プレイ開始です。

 

 

しかし、タッチラグビーを始めてすぐは、「ルールなんて関係ない!」と、

誰かからタッチされても止まらずに走り続ける生徒や、

ボールを蹴ってプレイをする生徒もいました。

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ルールが守られないまま続くこともしばしば。

 

と、ここで、KnKスタッフの登場です。

子どもたちだけの試合では、どうしてもルールが緩くなってしまうため、

スタッフが審判になり、しっかりジャッジします。

ジャッジは厳しく行われ、何度もルールを破れば次の試合は見学になってしまいます。

 

今までルールを守らずに楽しんでいた生徒たちは、「ルールが厳しい!」と声を上げます。

 

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そこで1回集まって、みんなでルールの確認。

どんなルールがあったか、今までのプレイでどんな反則があったか振り返ります。

その後お互いにルールを守ることを約束して、試合再開です。

 

タッチラグビーを1回目、2回目と回を重ねるにつれ、

今までは審判だけがルールを守るように声かけしていたのが、

子どもたちが「タッチ!」「ストップ!」と、自然と声をかけ合うようになりました。

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ボールがパスだけでつながれ、ルールを守ったうえでトライを決めた瞬間は、

みんなとても嬉しそう!

シリア人生徒もヨルダン人生徒も一緒にプレイし、ここでも友情を深めます。

 

このアクティビティは毎週継続して行われ、1か月経った今では

みんなあたりまえのようにルールを守って楽しんでいます。

(そして、パスの精度もゲームのスピードもぐんと上がり、タッチラグビーが上達しています!)

 

アクティビティに込められた想いが、少しずつ伝わっていったようです。

これからも、ルールを守って元気にアクティビティを楽しんでもらいたいと思います!

 

・・・ちなみに、グラウンドでのアクティビティが終わり、教室に戻るときは

きちんと整列して授業のあっているクラスの邪魔にならないよう、

静かに戻ることもルールのひとつです。

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友だちとはしゃぎながら教室に帰りたい気持ちをぐっと抑えて、

アクティビティの時間は静かに終わります。

 

(インターン生)

 

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