スタッフ日記 認定NPO法人国境なき子どもたちブログ

僕たちの首相…

こんにちは。
バングラデシュ事業担当の久野です。

KnKで勤務をする中で、各地に出張をさせていただく機会があります。
出張はもちろん大切なお仕事なのですが、久しぶりに会うスタッフ、子どもたち、現地の景色、食べ物や文化・価値観の違いなど、現地だからこそ味わえる楽しいことがたくさんあります。
先月出張に行ったバングラデシュでもちょっと面白いことがありました…。

出張に行くときには、どんな子どもたちが我々の活動に参加してくれているのか、どうして子どもたちが活動に参加しているのか、我々の活動が子どもたちにどんな影響を与え、子どもたちの人生がどのように変わったのか、子どもたちにインタビューをすることがよくあります。
質問内容は、家族構成や収入、日々の暮らしで困難なこと、活動で何が楽しみか、将来はどんな夢を持っているかなど、本当に色々な質問をします。
たくさん質問をするので、そのお礼というわけではありませんが、私からの質問が終わった後には「今度はあなたの番だよ。私もたくさん質問をしたから、あなたもなんでも質問していいよ」とインタビュー相手から私に対しての質問も受け付けます。

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●青年A(24歳)
青年A:「バングラデシュのどんなことが好きですか?」

私:「人々が好奇心が旺盛で優しいところかな。困っていると助けてくれる人が多くて、家族を大切にする人が多いところもいいところだと思う」

●少女B(14歳)
少女B:「日本で権利が剥奪されている子どもはいますか?」

私:「とても悲しいことだけれど、虐待や育児放棄は日本で社会的な問題となっているよ。現代社会のストレスや、昔と違って子育てしている人が孤独で、例えばおばあちゃんや近所の人となど見守る人が少なくなってきていることも理由の一つと考えられているよ」

●少年C(10歳)
少年C:「僕たちバングラデシュの首相、シェイク・ハシナ首相って知ってる?確か日本にも行ったことあると思うけど」

私:「うん、知ってるよ。そうだね、日本にも来たことがあると思うよ」

少年C:「僕、あなたがハシナ首相と一緒に写真に写っているのを見たことがあるよ!!」

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シェイク・ハシナ首相と…私が…一緒に写真に写っていた…?
少なくとも私の記憶にはありません。
ここは、目を輝かせている少年の希望を壊さないように、「そうなんだよ、よく見つけたね」と言ったほうがいいのか、やはり事実を伝えた方がいいのか…。

悩んだ挙句、どう答えたかは皆さんのご想像にお任せします。

子どもとの会話は時に想像もしない楽しさや喜びをもたらせてくれる、そんなことを改めて感じた出張でした。

 

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