スタッフ日記 認定NPO法人国境なき子どもたちブログ

「ほほえみドロップインセンター」:子どもらしい時間

こんにちは。バングラデシュ事業担当の三喜一史です。

国境なき子どもたち(KnK)では、2011年よりバングラデシュの首都ダッカのショドルガットという地域でストリートチルドレンを対象としたドロップインセンター(DIC)事業を実施しております。DICには経済的、家庭内外での暴力から逃げるためなど様々な事情から家を出て路上での生活に至る子が来ています。地元での路上生活から始まり、日銭を稼ぐための仕事を転々としながら都市部に行きつくことが多いと聞きます。DICにも多くの子が農村部からフェリーに乗ってショドルガット港に来ては、船着き場周辺で乗船客を相手に荷物運びや水売りの仕事をして生活しています。

DICでは朝食、昼食の他、教育活動も実施しています。3月、4月はバングラデシュではラマダン月(断食月)であり、またラマダン明け休暇のイード(Eid-Ur-Fitr)の連休がありました。ラマダン中は子どもたちの来所も通常通りでしたが、イードが近づくに連れショドルガット付近で働いている子どもたちの仕事も忙しくなり少し来所者数が減ったようです。例年、イード前に忙しくなり、イード休暇中には地元に戻って家族に顔を見せる子どもも多いとのことです。色々な事情があり家を出て路上生活を送ることとなりましたが、やはり多くの子にとって家族と過ごせる時間は有意義であるそうで家族と会えて嬉しそうだったと現地スタッフからも報告がありました。

『イード前は子どもたちの仕事も忙しくなり』、という文章を書きながら、現実とは言え、違和感を覚えます・・・。

それでも短い時間であったと思いますが、子どもたちが家族の元を訪れて楽しいひと時を過ごせたと感想を伝えているのを聞け、少しは子どもらしい時間を過ごせたのかなと思いたいですね。

もう一つ、今回ご紹介したい内容として、4月上旬にDICの子どもたちを連れてクリケットをやりました。
DICに来るとみんなでゲームをして楽しむ子も多いですが、ショドルガット港はやはり人通りの多い忙しい地域です。なかなか外で思い切りスポーツをして遊ぶということができないのですが、DICでは年に数回、屋外活動として空き地に連れていきクリケットをみんなで楽しみます。

ちなみにクリケットはバングラデシュでは人気一番のスポーツで、日本で生活する我々の感覚から野球に似ているかなと思います。そのクリケットですが、実はサッカーに次いで世界で競技人口の多いスポーツだそうです。
バングラデシュの他、インド、イギリス、オーストラリアで人気だそうです。

DICに来る子どもたちも普段は路上からテレビを通してクリケットを見るくらい大好きなスポーツとのことですが、実際にプレーするのはまた違った大きな喜びとのことです。

 

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【KnKバングラデシュの活動概要】

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