パキスタン事業担当の大竹です。
「世界の果ての通学路」という映画をご覧になりましたか?
4カ国の子どもたちが何時間もかけて学校まで通う長く過酷な道のりをドキュメンタリーで撮ったもので、子どもの健気な姿勢に涙が止まらない感動作です!
パキスタン北部では、2005年の大地震以来、10年近くもの間、子どもたちがいまだ青空のもと雨や雪を避けて、またトタン屋根の酷暑のテントの中で学校の授業を受けています。
そんなカシミール地域に出張に行く機会がありました。活動ニュースが以下にも掲載されています。
https://knk.or.jp/pak150710/
冒頭の映画と同じ光景がカシミールの現地で本当に見られるんです。
特に今回訪問したセリダラ村のロケーションは圧巻!学校のある山の頂に位置するところまで、州都のムザファラバードから車で2時間半、車を降りて急斜面を徒歩で10分程登りジープに乗り換えて崖っぷちをぐーいぐい上りようやく到着。
怖がる子どもを騙してジェットコースターに一緒に乗るほど高所が好きなほうなのですが、このジープ乗車の20分間は、崖下を覗き込む度にさすがに不安が高まり。。。「通帳の在り処を母にちゃんと教えてくればよかった」「海外旅行の死亡保険は幾らおりるんだっけ?」などなどが頭をよぎりました。
頂上の学校(半分は青空教室ですが)に着くと、想像以上に大勢の生徒たちが迎えてくれました。小学生から高校生までところ狭しと教室に並び、先生をまっすぐに見ています。子どもたちの表情はみな聡明そうで学ぶ意欲がいっぱい。
授業を男女別で行うのが通常のパキスタンで、ティーンエージャーの男子や女子が教室で一緒に勉強している様には心を打たれました。
10年もの間、こんな環境の中でも勉強を続けてくれてありがとう、と子どもたちへの感謝の気持ちが湧いてきます。
山あいの村に住む子どもたちに夢を与えられるのは学校なんだとあらためて実感。先生や仲間たちと交わり、語ることで、自分たちが将来何をしたいのか想像することができるようになれば!と願いつつ、今日もオフィスで終日事務仕事です。