2017/3/8
報告:KnKスタッフ 久野 由里子
2月のとある日、バングラデシュのドロップインセンターで啓発セッションが行われました。トピックは「助け合い」です。今回は動画も交えてそのセッションの内容をご紹介したいと思います。
まずは体操から
セッションの最初は体操から始まります。整列し、体操して気持ちをセッションに集中させます。でも今日はカメラが気になるのか、ばっちりカメラ目線になってしまっている子どももいますね。
体操の後は、スタッフが絵を使って今日のテーマを説明します。
「助け合い」とは
最初の内容は、年上のお兄さんが年下の友だちを助けてあげよう、というもの。「誰がロールプレイをしてくれる?」という質問には、子どもたちが「ハイハイハイ!」と元気よく手を挙げてくれました。
早速ロールプレイが始まります。
幼い子どもが荷物を運ぼうとしても重くて運べない…。そんなとき周りの子どもたちはどうするのがよいのでしょうか。
重い荷物を運べない友だちをみて、周りの子どもが手伝います。最後には4人で無事に運ぶことができました。多くのストリートチルドレンは荷物運びなどをして働いているのが現実です。幼い子どもにとっては抱えるのには重すぎる荷物もあります。スタッフからは、年上のお兄さんたちが年下の友だちに愛情を持って接することが大切だよ、という説明もありました。
他にも、色々な色で塗られた人が描かれた絵を見せながら、「世の中には色々な人がいるけれど性別や人種に関わらず仲良くして助け合おう」という説明や、ロールプレイを通して「ケガをしている友だちがいたら助けよう」という内容もありました。子どもたちはどの内容も真剣に耳を傾けていました。

ケガの手当をするロールプレイ
スタッフから
セッションを担当したソーシャルワーカーに、なぜ「助け合い」というトピックにしたのかたずねてみると、「ストリートチルドレンは生活の中で周りからの助けがないんだ。彼らにとって助け合うことは生きるために必要なんだよ」という答えが返ってきました。
ストリートチルドレンの路上での厳しい生活を物語る一言ですが、ストリートチルドレン同士で助け合うだけではなく、日本からも彼らの生活を支えていきたいと思います。
関連記事:ストリートチルドレンの世界に必要な”交渉能力”を身につける
関連記事:ストリートチルドレンのための道徳セッション