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笑顔の裏には/友情のレポーター(2017)

2017年フィリピン 「友情のレポーター」の栁田峰雄(やなぎだ ねお/13歳)です。取材初日の夕方に、路上で暮らすストリートチルドレンの場所に行き、取材をしました。
その場所は、大通りから一角曲がった、薄暗い路地でした。

薄暗い路地にはたくさんの子どもたちが

ビニール袋を持つ路上の子どもたち

初めの印象は、何か独特の臭いがするなという感じでした。気になってスタッフに何の臭いだか聞いてみたところ、シンナーの臭いだとわかりました。そして子どもたちのところを見てみたところ、ビニール袋をみんな隠していました。そのビニール袋の中には接着剤のようなものを染みこませた布が入っていました。

ある子は、キティちゃんの可愛らしい袋で吸っている子もいて、それを見たら胸の奥が何かムズムズするような感覚になりました。このようなシンナーを吸わなくては、空腹が消えない、そのような現状を子どもたちは背負っているのに、どの子どもたちも笑顔が絶えず、とても優しい子どもたちなのに、なぜ貧困でなくてはならないのでしょうか。

いたるところでシンナーを吸っている子たちがいる

そして、ストリートチルドレンの子が、ふざけてお金を投げてチャリンと音が鳴った瞬間、今までの子どもたちの笑顔は消え、みんながお金のもとに走り、お金を取り合っていました。

日本では、「何で投げてるの?」で終わりますが、この子たちには、自分でお金を稼がなくては死んでしまう、そのような現実がありました。

ストリートチルドレンになった理由と家族について

そして、子どもたちに取材をしました。僕はお金がないから路上で暮らしているのかなと思いましたが、ジョパイちゃん(たぶん8歳)はお父さんが亡くなってしまい、その寂しさを紛らわすために路上に来たと言っていて、とてもびっくりしました。

僕たちに、お金がないからといって、路上で暮らそうという選択肢はありますか?

僕にはその選択肢はありません。そのような選択肢が生まれてしまう現状を皆さんに知ってもらいたいです。

ジョパイちゃんは、「もしお父さんに会えたら何をしたいですか」という質問に、「ぎゅっと抱きしめたい」と答え、「家族とは?」の質問に「宝物」と答えていました。僕はその答えから路上で暮らしていて家族に会えなくても、一番大切なのは家族だというところに「家族への愛」を感じました。

インタビューをした子どもたちの口からは「家族」という言葉が漏れてくる

子どもたちと仲良くなるためにTシャツに名前を書いてもらった

<主催> 認定NPO法人国境なき子どもたち(KnK)
<協賛> オリンパス株式会社、国際ソロプチミスト東京-広尾

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