2012/04/06
フィリピンを取材した友情のレポーターから現地報告が届きました。
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友情のレポーターの吉川拓樹(よしかわ ひろき)です。
ぼくは、昨日私立の学校に行きました。そして、1ペソキャンペーンに参加してくれたことにお礼をしにいきました。その学校は全校生徒が150人ほどで家の役割をするそうです。生徒が集まる大きな部屋がないので、クラスを回っていきました。タガログ語であいさつするのは、前の学校と比べると人数も少ないのであまり緊張しませんでした。あいさつはうまくできたので、うれしかったです。樹希ちゃんの陸前高田の様子を伝えるときは、みんな真剣に聞いてくれていることがわかりました。ぼくは津波を見たことがありません。けど、写真を見たら、すごく辛い思いをしていることがわかりました。質問がたくさんあったので、おどろきました。
次に『若者の家』でお友だちになったマージェリンちゃんの家に向かいました。移動中にかなりの大雨がふりました。ふりはじめてから1、2分で道路には大きな水たまりがありました。フィリピンの雨の量には、おどろきました。今フィリピンはかん期で雨期になるともっとはげしい雨が長時間ふるそうです。フィリピンにはかんたんにできた家がたくさんあり、雨期にはたいへんそうだと思いました。
マージェリンちゃんに取材して一番印しょうに残ったのが「幸せってなんだと思いますか?」ときいたら、「家族といること」と答えました。取材をおえて、車の中で樹希ちゃんと家族のことについて話していました。ぼくは今までお母さんに対してさんざんなことを言ってしまいました。「ちがう親がいい」とか「お母さんなんていらない」など言っていました。でも今思えば、ここまで育ててくれたのも親、僕をうんでくれたのも親、かけがえのない親にたいしてこんなことを言うなんてとんだ親不孝だと思いました。家に帰ったらまっ先に両親に今までとんだ親不孝をしててごめんねと言いたいです。
夜にハイパーマーケットというショッピングモールの近くのバス停でねとまりしている人々を取材しにいきました。車からおりたら、たくさんの子どもたちが笑顔で迎えてくれました。みんなの笑顔は、とてもとてもかがやいていました。かれらは、ごみを拾ったり、物ごいをして生活しているそうです。失礼だけど、身だしなみはよくなく、小さな子どもがストリートチルドレンとして苦しい生活をしていました。そこで出会ったジェシカちゃん(仮名)は、ノミのせいで長かったかみの毛を短くしています。また、ラグビーというシンナーも使っているそうです。「なぜ使っているの?」ときいたら、かなしいからと言っていました。姉妹2人が行方不明になっているそうです。あんなにかがやいている笑顔をしていた子がすごくつらい思いをしていることを知り、かなしい思いが心の中にあふれてきました。
ぼくは9日間フィリピンの現実にふれて、言葉で表しにくい感情をもっています。フィリピンでは、家と言っていいのか分からないような家もあります。また、家もなく、小さな子どもがシンナーをすって働いて一生けんめい生きているところもあります。だけど、たくさんいいところもあります。子どもがすごくやさしくて、あたたかくて、笑顔がかがやいています。フィリピンの子どもたちと別れるのは、つらいけど、ここからがスタートだと思っています。これから同じ人間として、フィリピンで学んできたことをたくさんの日本の人に伝えていきたいです。
◇◆◇ フィリピンってどんな国? ◇◆◇
2012年春休み友情のレポーターの菅野樹希さんの報告はこちら!
『私はフィリピンが大好きです。』