活動ニュース

空高くそびえ立つゴミ山

2010/08/24

フィリピンを取材中の友情のレポーターから現地報告が届きました。

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◇◆◇ ここから ◇◆◇
2010年夏休み友情のレポーターの田崎陸です。
3日目はパヤタスに行きました。

パヤタスには、スモーキーマウンテンと呼ばれるゴミ山があります。まず、ゴミ山のすぐそばにある、POGを訪れました。POGとは、ゴミ山を管理している、政府の機関です。そこでは、ゴミ山について、様々な話を伺いました。ここには、1日に411台のごみ収集トラックがごみを捨てに来てます。また、1、2年後にこのゴミ山を封鎖する予定があるそうです。なぜなら、今使っているゴミ山がごみでいっぱいになってしまうからです。封鎖した場合、違う場所に新しいゴミ山を作るそうです。また今後の計画として、ゴミ山で働く人々が違う方法で収入が得られるように、マイクロファイナンスや美容職業訓練などで支援するそうです。

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POGで説明を聞く友情のレポーター

その後、ゴミ山の近くまで行きました。
そこで若者の家で友だちになったジャネット(13歳)とプロヴィル(16歳)にインタビューをしているとき、小さな子どもが大きなゴミ袋をかついで、目の前を通りました。
15歳以下は、ゴミ山に入ってはいけないことになっています。しかし、彼らは、決まりを破ってまでも、ゴミ山に入らないと、生きていけないのです。
悲しい気持ちになりました。

パヤタスに住むプロビルに  インタビューする田崎くん

パヤタスに住むプロビルに
インタビューする田崎くん

今度はプロビルにインタビューを受ける

今度はプロビルにインタビューを受ける

日本には、パヤタスのようなゴミ山はありません。だから、状況が想像しにくいと思います。
でも、できるだけ想像してみてください。日本では、学校に行く年齢の子どもが、ゴミを拾って生きているのです。あなたが、彼らのような生活をしていたらどんな気持ちになるでしょうか?
考えてみてください。

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2010年夏休み友情のレポーターの大川茉菜です。
今回は4日目(8月19日)のことについて書きます。

まず若者の家に行ってビデオワークショップに参加できなかったエディゾン(17歳)にビデオの使い方を教えました。前日のワークショップにいたメデル(15歳)は使い方をマスターしていて、撮影したものを見る方法まで覚えていました。

そのあとメデルたちとバゴンシーランにむかいました。車を降りるとメデルがわたしの手をひいて家まで案内してくれました。家の中は暗く、夜はビンで作ったガスランプの明かりだけで勉強しているそうです。また寝室は段差をつくった所にダンボールを敷いただけでした。

大川茉菜さんの手を引いて歩くメデル

大川茉菜さんの手を引いて歩くメデル

暗い部屋でインタビューする レポーターの二人

暗い部屋でインタビューする
レポーターの二人

メデルのお母さんのお腹は妊娠したみたいに膨らんでいましたが、妊娠ではなく病気だそうです。子宮がんではないかと言われているそうですが、病院に行くお金がなく、一度も診察を受けていないそうです。また、メデルや兄弟が話しかけても反応しないことがあり、聴力障害の可能性もあるそうです。メデルはそんなお母さんがいつ死んでしまうかわからず、とても不安だと泣きながら話してくれました。またメデルは長女なので学校をやめて働いて欲しいと両親に頼まれているそうですが、どうしても学校に行き続けたいそうです。
とても勉強熱心なメデルは学年で3位になったこともあり、その時の写真を嬉しそうに見せてくれました。その写真には体調が悪くて行けないお母さんのかわりに一緒に行ってくれたALS(非公式教育)の先生も写っていました。その先生は以前、メデルがALSに行っていた時にお世話になった先生で、公立学校に行けるようになった後もわからないことなど教えてもらっているそうです。

学年3位になったときの写真を見せるメデル

学年3位になったときの写真を見せるメデル

メデルが人生で一番嬉しかった瞬間は、金銭的に学校に行けなかった時にALSの存在を知ったときで、将来の夢は会計士だそうです。この話を聞いたとき、わたしはKnKのALSの存在にとても感謝しました。

そのあとALSを行っているセンターに行きました。ALSの子たちは歓迎会としてダンスを披露してくれたり、宇多田ヒカルのFIRST LOVEを日本語で歌ってくれました。

ダンスも歌もとても上手でびっくりしましたが、何より歓迎してもらえたことが嬉しかったです。メデルはわたしに写真の先生を紹介してくれたり、ALSの友だちを紹介してくれました。

男の子に手を引かれてダンスをするレポーターの二人

男の子に手を引かれてダンスをするレポーターの二人

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フィリピンに来て5日目ですが、どんなに過酷な環境でも笑顔を忘れないフィリピンの人々に毎日驚かされます。パヤタスでもバゴンシーランでもたくさんの人が挨拶してくれたり、笑顔で歓迎の意を示してくれました。フィリピンには貧困という大きな問題がありますが、私たち日本人が忘れかけているものを持っていると思います。

笑顔が素敵なフィリピンの子どもたち

笑顔が素敵なフィリピンの子どもたち

最後に、若者の家のミシェル(17歳)に「どうしてフィリピンの人はいつも笑っているの?」と聞いたときの答えですが「フィリピンには約束があって、どんなときでもスマイルを忘れてはいけないの。だからどんなときでも笑顔なの。」
わたし自身、この国に来てから笑う機会が多くなった気がします。
笑うってとても素敵だな、と思いました。

メデルと大川茉菜さん

メデルと大川茉菜さん

◇◆◇ ここまで ◇◆◇

※この取材の様子はフジテレビの「ニュースJAPAN」で8月27日(金)と30日(月)に放送される予定です。

フィリピンってどんな国?

【友情のレポーター フィリピン取材期間 : 8月16日(月)~24日(火)】

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