活動ニュース

パレスチナの「希望の家」

2013/02/22
報告:KnKスタッフ 熊本 晃順

国境なき子どもたちは、外務省「日本NGO連携無償資金協力」の支援を受け、2011年11月よりパレスチナにて子ども・青少年を対象とした教育支援事業を開始いたしました。1年の活動を経て、今年1月30日、事業2年目を開始する調印式を現地で執り行うことができました。

KnKは、現地団体VACA(Visions Association for Culture and Arts)とのパートナーシップのもと、エルサレム県アルザリア村のユースセンター「House of Hope」にて非公式教育や職業訓練、コミュニティとのネットワーキングなど、地域に根差しながら、子どもたちの豊かな成長を育む活動を行っています。
パレスチナの学校カリキュラムには音楽や図工などの情操教育に充当される時間が少ないため、毎日開講される音楽や演劇、工作、サッカーなどクラスには、常に多くの子どもたちが参加し、笑顔あふれる充実した時間を過ごしています。
本事業においては、このような子どもたち一人一人の成長を支援すると同時に、周辺地域へも積極的に貢献し、地域全体を対象とした活動も行っています。今日はこのコミュニティネットワーキングの活動について2つご紹介します。

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センターで行われるハンドクラフト(工作)とサッカーの様子

① 先週、演劇クラスの子どもたちが、この地域活動の一環として屋外で活動すると聞き、ついていくことにしました。タクシーに乗り込み向かっ たのは、センターから10分ほどのアルザリア郊外。こんな道路脇で何をするのかと思いきや、いきなりクワで土を掘り出しました。

「何をするの?」と聞くと、
「ここに木や花を植えるんだよ」と男の子が教えてくれました。

今回の活動は、地域の女性から依頼を受け、岩だらけの道路脇に植樹をするというもの。土掘りは、年も男女も関係なく、みんなに人気のようです。そんな中、年長者が小さな子どもの手伝いをしたり、作業を助けあったりと、協調し合う場面を見ることができました。
子どもたちからは、「毎日この場所を通ってセンターに行っているから、自分が植えた草花があるなんてうれしいな」という声もあがり、あっという間に10ヵ所程の植樹が終了しました。

小さな子どもには年長者がサポート。

小さな子どもには年長者がサポート。

センターでは、このような地域へ貢献し、活動を広く知ってもらえるような課外活動を月に1度ほど行っています。分離壁により地域が分断しているパレスチナに置いて「自分の場所」はだれしもが意識せざるを得ないキーワードなのです。自分たちが生活する場所だからこそ、自分たちの手で少しでも豊かにしていく、私たちの活動はそのような役割も担っています。

子どもたちの影が一列に。

子どもたちの影が一列に。

早く大きくなりますように。

早く大きくなりますように。

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コミュニティへの活動として、もうひとつ、近隣地域で子どもを育てる母親を集めたミーティングを行っています。
ミーティングでは、家族や子育てについての相談から栄養のある献立まで、様々な議題について話し合いが行われます。今回は、携帯やFacebookなど、実に現代的なテーマにお母さんたちも熱のこもった議論を繰り広げていました。
子どもや家族について相談できる場所があること、話を聞いてくれる人がいるということは、とても大きな支えになります。「今までこの地域に、こうやって母親同士が集まって話できる場所はありませんでした。毎週とても楽しみにしています」と、参加者からも好評を得ています。

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ミーティングには子どもを連れてきてもよいので、小さな子どもたちの姿も見られました。
また、ミーティングに参加することで、子ども向けの活動も間近に見ることができます。活動に共感してもらえれば、子どもの参加も呼び掛けることができ、親子でセンターを利用できる環境になっているのです。

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子どもをあやすVACAのスタッフ

事業2年目となり、これからも子どもたち、その家族、そしてより広く地域の参加を促す、幅広い活動を展開してまいります。そして「House of Hope」というセンターの名前にもある通り、アルザリア村全体におけるみんなの「希望の家」となるよう、支援を続けてまいります。

 

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