活動ニュース

収入向上を目的とした協同組合活動刺繍のポーチができるまで(前編)

2013/02/19
報告:プロジェクト・コーディネーター 清水 恭代

2009年より、農村の女性の収入向上を目的に始まったバングラデシュ、ボリシャルにおける”協同組合”の活動。開始から3年が経ち、これまで提供してきたさまざまなトレーニングにより、協同組合員の刺繍や縫製などの腕は確実に向上してきています。通常、ここで作成される製品は、事務所の一階に併設してあるショールームと日本にフェアトレードという形で販売しています。今回は、彼らが作成している刺繍のポーチがどのような過程を経てできているのかご紹介したいと思います。

製作段階には、大きく分けて下記の流れがあります。

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では、これらのプロセスを詳しくご紹介していきましょう。

ステップ1. 布の作成
機織りの技術が残っていたシハンガル村にて、製品の為の布を織るところから作業は始まります。現在、我々の作る製品の多くの布は、この村で織っています。一般的に機織りは、男性の仕事とされており、女性にとってはかなりの力が必要とされる仕事です。

機織りをしている組合員

機織りをしている組合員

ステップ2. デザイン
オーダーに合わせ、デザイン担当の組合員がインストラクターや日本人派遣員の助けを借りて刺繍のデザインを考えていきます。ひとつのデザインが決定するまでに、何枚ものデザイン画を描きます。
自分の好みではなく、お客さまの好みに合ったデザインを考えるのは、組合員にとっては初めての経験であり、それを生み出すのは簡単ではありません。しかし、自分のデザインが刺繍となり販売されることが組合員の創作意欲の励みとなっています。

何枚ものデザインを描きます

何枚ものデザインを描きます

ステップ3. 裁断
指定された長さに合わせチャコペンと定規を用い布を裁断します。

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裁断をしている組合員

ステップ4. 刺子
二枚の布を重ね一面に細かく刺し縫いをしていきます。単純な作業ですが、縫う長さを一定に保ち、同間隔でまっすぐに縫うのは根気のいる作業です。本来は、布の補強が目的ですが、刺子それ自体がデザインになる場合もあります。

>>後編に続く

バングラデシュの収入創出活動は、外務省と宗教法人真如苑のご支援により実施しています。

 

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