2010/12/29
報告:プロジェクト・コーディネーター 久野 由里子
アジアで数少ないカトリック教国であるフィリピンでは、9月からクリスマスの準備を始めます。町はイルミネーションがきらめき始め、クリスマスソングが流れ始めます。
今年、KnKはクリスマスシーズンのスペシャルプロジェクトに参加しました。このプロジェクトは、社会福祉省によって組織化、促進され、マニラ首都圏開発局、地方自治体、NGO、そしてファーストフード店やショッピングモールなど民間会社との協働のもとで行われました。
プロジェクトの名前はタガログ語でPaskong Ligtas Sa Batang Kalye(ストリートチルドレンに安全なクリスマスを)と名づけられ、首都のストリートチルドレンの安全のために上記パートナー団体が手を取り合って協力することを目指しています。そして、2011年には、ストリートチルドレンへの適切なかかわりやコミュニティへの紹介などのより包括的な活動が計画されています。
KnKもストリートチルドレンへの活動を行っており、このプロジェクトにおいて社会福祉省が子どもたちへの軽食や交通手段、本などの教材などを提供する一方、KnKはバリンタワックなどの地域でプロファイルの作成などの技術協力を行いました。プロファイル作成時のインタビューにはKnK-CAYO (Children And Youth Organization)と呼ばれる青少年グループのリーダーたちが協力してくれました。
このプロジェクトはフィールドトリップなども行われ、12月19日には、フィリピンで大きなテレビ局のスタジオに呼ばれ、有名な俳優や女優から教材やたくさんのプレゼントをもらいました。
子どもたちは有名な俳優や女優を間近に見るのは初めてで、また直接プレゼントをもらったことにとても興奮していました。また、それだけではなく、14歳の少女がKnKスタッフに「いつも私たちのことを気にかけてくれるし、KnKの存在自体も私たちにはとても大切な贈り物です。」と話しかけてきました。
ストリートで生活する彼らは暴力や事件に巻き込まれる危険にさらされ、また、偏見や差別にも傷つくことが多いとききます。彼らが将来への希望を胸に歩んでいくことができるよう、これからも共にありたいと思います。