2009/10/30
報告:KnKスタッフ 足立 まどか
9月26日、フィリピンのルソン島を襲った台風16号が人々の生活に爪あとを残してから一ヶ月、今週KnKは被災住民に向けた最後の物資配給を実施した。
一ヶ月が過ぎても、濁流に飲まれてしまった家屋や家財道具は戻らない。
今までも一日一日をやっとの思いで生活してきた住民たちには、家を再建する道具や資材もなければそれを買う経済的余裕もない。

残された壁一枚にKnKが配布したビニールシートで屋根を作り家族4人が生活している。

公共のスペースを借り住まいとして、5家族19人がここで暮らす。

隣では若者たちがスポーツをしている。

川の景観も変わってしまったという。

水がだんだんと引いていった様子が分かる川岸。

今までなかったところに水が溜まり、劣悪な環境がうまれた。

そんな環境でも元気に遊ぶ子どもたち。

手作業で泥や瓦礫を取り除いても、再建するための資材が購入できない。

最後の配給を受け取る住民たち。

最後の配給を終え、住民に現状や今後何が必要かを聞くスタッフ。
台風は過ぎたけれど、人々の生活に残した深い爪あとは消えない。
私たちにできることは住民に寄り添い、彼らが自力で生活してゆけるよう最大限にサポートしていくことだ。家を失っても笑って話す住民たちの心の中にある不安を汲み取っていきたいと思う。