2012/11/14
報告:プロジェクトコーディネーター 加藤 香子
9月22日 、10月14日と20日の3日間、 コミュニティ参画活動の一環として、 青少年による親向けのワークショップを行いました。 ワークショップの計画も、実施も、全て主体は青少年。 彼らにとっては、本事業期で受けた半年間のトレーニング内容を踏まえ 実際に自分たちでワークショップを運営していく、 その企画・運営能力が試される場です。 また、親との対話を深め、距離を縮めるという点でも、 このワークショップ開催の意味は大きいといえます。 アラブ社会においては、”目上の者の意見に従う”というしきたりが強く、 特に多感な年頃の青少年は、親へ自分の考えや思いを伝えることができず、 閉塞感や鬱屈感を感じてしまうケースが少なからず起きているからです。
ワークショップ用に作られた手作りのバナー(左)とチラシ(右)
テーマは、「地域の騒音問題」(男子)と「家庭や学校で受ける精神的プレッシャー」(女子)。 青少年自ら、身近な生活環境や自身の生活を見つめ直し、 そこに潜む問題を洗い出し、 当日の議論内容を準備していきました。 ワークショップ当日、 最初は人前で話すことに緊張する様子の青少年も見受けられましたが、 次第に落ち着きを取り戻し、 半年のトレーニング内容をじっくり思い出しながら、 議論をスムー ズに、堂々と、進めていきました。

最後の作戦会議?準備に余念がありません。
全体の意見をまとめる難しさを味わいながらも、大役をこなした司会進行役
白熱する議論
このワークショップが成功に終わったことで、 青少年らはさらに自信をつけると共に、親たちは彼らのたくましい姿を目にし、 KnKの活動への理解をより一層、深める結果となりました。 さらには、議論を通し、普段家ではなかなか伝えにくい思いや感情を伝え合うことで、 互いの価値観を理解して歩み寄り、言動を見直していく、よい機会になったようです。
当日の質問表結果やビデオ撮影の内容は次回へ生かされます。

エデュケーター(青少年トレーニング担当)へ感謝の声も
11月には最終ワークショップがあります。今回からの反省や気付きを生かし、より充実した議論が行われることを期待しています。