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心の拠り所をもう一度

 

心の拠り所をもう一度

東日本大震災被災地では、大地震とその後の大津波により、人々は生活の場だけではなく、地域活動の拠点をも失いました。被災後、人々の暮らしがばらばらになり、自治会が解散してしまった地域も少なくありません。

国境なき子どもたち(KnK)は、コミュニティセンターや公民館の存在が復興に向けた心の拠り所になると考え、岩手県沿岸部の釜石市、山田町および大船渡市から依頼を受けて、2015年12月末までに計9館のコミュニティセンターと公民館の建設を支援してきました。

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公民館の祝賀会で踊りを披露する子どもたち

震災以前から地域の中心として機能してきた住民の集う場所が再建されたことで、会合や行事、お祭りや郷土芸能の練習など、地域のつながりをはぐくむ場が再びつくられると共に、夏休み期間は子どもたちが自主的に公民館を勉強や遊びの場として活用するなど、公民館を中心に子どもを見守る体制が回復しつつあります。

 

再建を取り巻く課題も

一方で近年は、嵩上げ工事が進む中で建設用地取得の難しさ、人件費、建築資材の高騰による建設費用の増加、震災や少子高齢化、過疎化による地域世帯数の減少など、再建支援を遅延させる複雑な要因も多数見受けられます。

そのような苦境にあっても、各地域と共に知恵を出し協力し合うことで、困難を乗り越えようとする実例も出てきました。公民館建設費用の捻出に苦慮している地域では、公民館建設と住宅再建契約をまとめて行うことで資材単価を下げるなど、建設費を抑える努力に励んでいます。

 

大船渡市に公民館が完成

そのような状況の中で、大船渡市赤崎町に新たに山口地域公民館が再建され、2016年5月29日(日)に落成式が行われました。

この日を心待ちにしていた参列者に向けて、山口館長からは、「公民館の完成が地域の復興の原動力となる」との力強い祝辞が述べられました。

 

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新たに再建された山口地域公民館

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快晴の下、落成祝賀会が行われた

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祝賀会に集まった地域の人々

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祝辞を述べるKnK事務局長ドミニク・レギュイエ(中央)

被災から6年目を迎えた大船渡市の人々が、この公民館を拠点としてさらなる復興に弾みをつけていただくことを願います。

2016年度、KnKはさらに3館の公民館の建設着工、完成を予定しています。

 

※この活動は、JTI財団からの助成金の活用と日本の皆さまからのご寄付で成り立っています。

 

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【KnK岩手活動概要】

 

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