活動ニュース

ユースセンターで学んだことを活かして

2008/11/13
報告:DPWA代表 ダーナ

2004年、東部海岸地区において何千人もの命を奪った津波からまもなく4年経とうとしています。当時は子どもたちは、非常に厳しい状況に置かれることとなりました。KnKホームは2005年1月、42人の津波遺児を対象に国境なき子どもたちを通じた日本の皆様からのご支援により、開設されました。DPWAはKnKホームで津波被災児の生活向上のために、最良のリハビリサービスを提供してきました。

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今年6月には、日本から外務省の菅沼あいさんがKnKホームを訪ねられ、プロジェクトに対する評価をしてくださいました。彼女は一晩宿泊し、子どもたちと一緒に過ごされました。津波被害者の子どもやその祖父母に対し、食料の配布を行ったり、また子どもたちには学問の面で指導していただきました。

KnKホームの被益者
42人の子どものうち、7人が親族のもとに戻ることができました。残る35人の子どもたちは、DPWAの協力の元に開設された新しいKnKホームで安定した生活を続けています。DPWAはこれらの子どもたちに対し、安全な住居、栄養のある食事、衣服、勉強道具の提供や健康管理を今日まで行ってきました。

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その他に、2004年の津波によって親兄弟を亡くし、祖父母のどちらかと暮らしている子どもたちに、毎月の食料や衣服の提供、健康管理や教育などといった生活の支援を4年間続けています。これらの子どもたちは現在も学校に通い勉学を続けています。

ヴィランガニKnKホームでの子どもたちの生活

ヴィランガニKnKホームでの子どもたちの生活

子どもたちはKnKホームにおいて非常に安定した生活を送っています。マネージャー、インストラクター、ハウスキーパーがKnKホームに常駐し、子どもたちの生活を毎日世話しています。
子どもたちは規則正しい生活を送っています。朝起き、シャワーを浴び、朝のお祈りと勉強を済ませて朝食を食べます。その後学校での時間を過ごし、夕方のレクリエーション、勉強、お祈りをして夕飯、その後また勉強へと戻ります。1時間ばかり勉強に励んだ後、床に就きます。毎日の生活をとても楽しんでいるようです。こうした生活が2004年の津波のショックを克服させることができるのです。質の高い教養と健康な心身と共に育ち、分別のできる賢い人間となり、勉強にも集中できます。子どもたちは安心してKnKホームで暮らしています。

職業訓練プログラム
DPWAは津波被災女性に対し、職業訓練を行ってきました。ヴィランガニにも訓練センターを設置しており、そこで女性たちは衣類について訓練を受けています。たとえば、仕立て、刺繍、手細工など。これらの訓練によって、女性たちは職を得る機会を与えられ、家族を養っていくための収入を得られます。およそ300人近い女性がこのプログラムに参加しています。男の子たちが塗装や漆喰の訓練を受けている一方で、KnKホームの女の子たちは裁縫や刺繍の技術を夏休みの間に訓練しました。

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子ども集会
15日おきに、”weekly get-together”という活動を行っています。これはKnKで暮らす子どもたちと祖父母と一緒に暮らしている子どもたちとを会わせる活動です。この活動には子どもたちの津波によるショックを和らげ、一人ひとりの経験を分かち合わせるという目的があります。活動中、子どもたちはグループゲームや出し物をしたり、また歌やダンス、絵、仮装などを競うコンテストを行います。これは子どもたちの助け合う精神を養うと同時に、友情や喜びを分かち合う機会として大変有効です。

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年一回の職業訓練ツアー
2008年5月の最初の週に、子どもたちとその祖父母全員でタンジャブールに一日ツアーに行きました。彼らは何千年も前にラジャラジャ王によって建立された有名な寺院(Pragadeeshwarar Temple)を見学して楽しみました。これまでにこのようなツアーを10回ほど行っています。

ヴィランガニの津波被災児にたいするKnKからの資金援助やガイダンスにたいへん感謝いたします。子どもたちはよく面倒をみてもらえていて、KnKホームは才能ある幸せな子どもたちのいる場所になりました。子どもたちみんなが勉学に励み、KnKにおいて安全で安心できる暮らしができることを本当に幸せに思っています。学校など子どもたちが所属する場所でも、ヴィランガニのKnKの存在というのはとても感謝されています。日本の皆様の温かいご支援に心から感謝いたします。

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