こんにちは。広報の清水です。
皆さんは写真はお好きですか。そして写真の力をどう思いますか。
先日、シリア人の少年が海岸に打ち上げられ亡くなっている写真がウェブ上で流れ、世界中で話題になりました。3歳の子どもの遺体の写真を公開することの是非はともかく、世界が一気にシリア難民に注目したことは事実です。
今年初旬にジャーナリストの後藤さんが殺害されたときもそうでしたが、こういうニュースのあとにはいつもテレビ局からKnK事務局に電話があります。今回は「難民の生活が分かる映像がありますか」という問い合わせでした。映像は見てもらうのが一番なのでKnKのウェブサイトにアップしているシリア難民キャンプの動画を紹介しました。再度電話が鳴りました。「難民がうわーっと押し寄せる絵が欲しいんですが」という内容でした。「難民=うわーっと押し寄せる」というイメージはとても理解できるのですが、実際の難民の方たちの生活は「うわーと押し寄せる」だけでなく、苦しい状況の中でも笑ったり、前を向いて生きようとする強い姿もあるのです。
さて、この写真のおじさんどんな人かって想像してみてください。
実はおじさん、シリア難民です。自分の町が戦闘地となり、いくつものチェックポイントをかいくぐり、家族を連れてヨルダンの難民キャンプに逃げてきました。
もう一度写真を見てください。さっきより、おいしそうにタバコを吸っているようにみえるでしょう。
写真は想像力を駆り立てます。しかし、あまりに強烈な写真だと、写っていることだけが事実であるという錯覚を植え込んでしまうこともあるのです。
さて、本日9月17日から安田菜津紀さんが取材したシリア難民の写真展「君とまた、あの場所へ―シリア難民の子どもたち―」がスタートしました。そこには、シリア難民の苦悩だけでなく、笑顔も写されています。シルバーウィークの半日を使って、「笑顔に隠されている」シリア難民の真実を見つけに行きませんか。
KnK写真展2015 「君とまた、あの場所へ -シリア難民の子どもたち-」
- 開催日:2015年9月17日(木)~9月23日(水・祝)※20日(日)は休館
- 開催時間:10時~18時 ※最終日は15時まで
- 会場:アイデムフォトギャラリー「シリウス」
- 場所:〒160-0002東京都新宿区新宿1-4-10アイデム本社ビル2F
- 最寄り駅:東京メトロ丸ノ内線「新宿御苑前」駅(会場まで徒歩2分)
- 地図:https://www.photo-sirius.net/access
*入場は無料です。詳細はこちら