スタッフ日記 認定NPO法人国境なき子どもたちブログ

ヨルダン・インターン日記No.8 2025.8.5

こんにちは。ヨルダン事務所でインターンをしている辻元です。

先日、KnKの活動先であるザアタリ難民キャンプで働くスタッフの一人、ヤーセルさんがシリアへ帰還しました。彼は2013年にシリアからザアタリ難民キャンプで暮らし始め、その後、KnKのスタッフとして7年働いてきました。スタッフからも子どもたちからも信頼される、とても頼りになる存在でした。

シリアへ帰還するKnKスタッフのヤーセルさん

さて、今回はシリアへ帰還する人が増えている今、「難民」という言葉について私が感じたことをお伝えしようと思います。

まず、「難民」と聞いて、どのような姿を思い浮かべるでしょう。
自国を逃れ、希望のない状況で生きている様子を想像する方も多いかもしれません。たしかに、それを否定することはできません。彼らの多くは将来の不透明さに不安を抱えながら生活をしています。実際、学校を途中で辞めてしまう子どもや、早期結婚、児童労働などさまざまな問題を抱えています。制度的にも他国で「難民」として生活することは精神的、金銭的にも容易なことではありません。

しかしその一方で、「難民」という言葉には、その人自身よりも、彼らが置かれている状況や環境ばかりに目が向けられてしまうことがあるように感じます。

私が出会った難民の方々は、家族や親戚とそれぞれの環境で懸命に過ごしています。私を家庭に招いてくれると「アハラン ワ サハラン(ようこそ)」と美味しいご飯や楽しい話で迎え入れてくれます。これらは彼らが持っている素晴らしい個性であり文化であると思います。大変な状況に置かれているにもかかわらず、周囲の人を思いやり、おもてなしの心を持っている彼らの姿から「難民」としてではなく、一人の人として尊敬する多くのことを学びました。

アサド政権が2024年12月8日に崩壊したことにより、長年続いた政権が交代しました。故郷を離れて暮らしていた人々にとっては、それが大きな転機となり帰還を試みるようになりました。ザアタリ難民キャンプ内では帰還した人々の家が取り壊された跡が増えてきています。

また、シリアの国境まで続く道では、シリア行きのバスや荷物を乗せた車を見かけるようになりました。知り合いのシリア難民が帰還することは少し寂しく感じてしまいますが、彼らがようやく自国で生活できること、そして人生の選択肢が広がったことを、心の底から嬉しく思います。

荷物をシリアまで運ぶトラック

【ヨルダン(シリア難民支援)活動概要】

 

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