スタッフ日記 認定NPO法人国境なき子どもたちブログ

ヨルダン・インターン日記No.9 2025.10.21

こんにちは。ヨルダン事務所でインターンをしている辻元です。

ヨルダンに来て、早くも半年が経ちました。今回は、「異文化理解」についてお話ししたいと思います。

ヨルダンでの生活は、とても刺激的で興味深いもので溢れています。初めて食べる料理や初めて聴く音楽、初めて知る独特のマナーなど、宗教も文化も歴史も異なる地での生活は、これまで見たことのない景色が広がっています。

ヨルダンでは定番のスイーツ。 折りたたまれたクレープ生地にチョコレートソースがたっぷりかかっています。 糖分補給にぴったりです。

一方で、「異文化の地にいれば自然に異文化理解できる」というわけではないということも痛感しました。私の場合は、アジア人という理由で髪の毛や体に触れてきたり、執拗に声をかけてきたりする人がいます。彼らが差別意識なのか、単なる好奇心からなのかは分かりませんが、このような行為に遭遇するたびに居心地の悪さを感じます。

そして気づけば私も、無意識のうちに「日本人の私」と「アラブ人のあなた」のように境界線を引いてしまっていました。理解しがたい行動をされた時、「アラブ人だから」「文化が違うから」と勝手に決めつけ、理解できなくて当然だと諦めていたのです。しかし、それは、私が不快に感じていた「見た目の違いによる判断」と同じであると気づき、深く反省しました。

 

この負の連鎖から抜け出すための第一歩として、少しの勇気を持って心を開き、コミュニケーションを取ることが大切だと思います。声をかけられたら微笑んでみたり、ちょっとした会話を楽しんでみたりするだけで、最初の印象からがらりと変わることがあります。想定外の優しい言葉をかけられたり、何気ない会話が弾んだりしたときはたまらなくうれしい気持ちになります。相手の反応を伺うよりも、まず自分から行動することを心がけています。

良い面とそうではない面があることは当たり前のことですし、それは人にも国にもすべてに当てはまることだと思います。どちらか一方だけを見て判断するのではなく、両面の存在を知り、理解しようとすることで初めて受け入れることができるのではないでしょうか。そして、そのためにはコミュニケーションにおいて、一方的に我慢や諦めてしまうのではなく、理解しようとする努力が必要なのだと実感しました。

異文化理解が異文化排除にならないように、そしてヨルダンを好きな気持ちが負の感情に支配されないように、これからも日常生活から好きなところを見つけていきたいです。

田舎町の風景

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