こんにちは。シリア難民支援事業総括の松永です。
毎月、KnKがヨルダンで活動をしているザアタリ難民キャンプの様子をレポートする番組を、8Bitnewsで放送させていただいています。
前回の放送は昨年12月末、キャンプの中の移動手段について、がテーマでした。
第8回 シリア難民キャンプの中を移動する 月刊ザアタリ難民キャンプ
シリア人ヤーセルさんからの便り produced by 8bitNews
5.2k㎡という広大な敷地を持つザアタリ難民キャンプ。長いキャンプ生活を余儀なくされている人々にとって移動手段は生活に欠かせないものとなっています。
移動の理由は買い物から親族、友人に会いにいく、仕事に行く、など様々です。
もともと、キャンプの外へ出るのには毎回許可証を取得しなくてはならず、行動が制限されている人々にとって、せめてキャンプの中だけでも移動を自由にしたい、という思いは強くあります。そのため、キャンプでの生活が良くも悪くも安定してくるにつれて、移動手段の幅も広がっていきました。
ザアタリ難民キャンプに住むKnKのスタッフ・ヤーセルが、電動自転車・バイクから自転車、ロバ荷車、車両までさまざまな移動手段の推移について、また、それぞれの乗り物の紹介や製造、メンテナンスの方法まで、現地の映像でレポートしてくれました。
行動の自由は、本来誰もが持っている権利です。キャンプの中のみの話ではありますが、年をとった人、体の不自由な人、小さな子どもたち、誰もが移動手段にアクセスできるように、また、キャンプに住んでいる人々が快適に、便利に移動できるように自分達で工夫をしている様子には、苦労も尽きませんが、活力もあります。
車ほど早くはないけれど、ものと人が乗れるロバ荷車があれば、キャンプ内でフレームを作っている、小回りのいい電動自転車バイクもあります。子どもたちは自転車に乗れる年頃になると、自転車をかっこよく装飾しています。
番組の中では紹介できませんでしたが、例えばキャンプの外周を周回するバスでは、たくさん荷物を持った人が荷物を下ろす時には、周囲の人が窓から荷物を下ろすのを手伝ったり、お年寄りが乗り降りする時には、誰も急かすことなくきちんと席に座ったり降りたりするまで、手を貸す様子が見られます。
そんなザアタリ難民キャンプの日常の様子を、お時間のある時にぜひ、ご覧ください。
第8回 シリア難民キャンプの中を移動する 月刊ザアタリ難民キャンプ
シリア人ヤーセルさんからの便り produced by 8bitNews