スタッフ日記 認定NPO法人国境なき子どもたちブログ

ラマダン真っ只中

パレスチナ、ジェリコ事務所の山本です。

当地では、3月11日より、ラマダンが始まっています。
ラマダンというのは、日の出から日没まで大半の欲が制限されるイスラム教徒にとって神聖な月です。
例えば、有名なものであれば断食であり、飲食が日没まで禁止されます。
富む者も、貧しい者も平等にその苦しみを味わうという考えもあるようです。
その他には、公官庁や銀行などの営業時間が13時までに短縮されるなど、全ての日常がラマダン仕様に変わっています。

私にとって、ラマダン初体験です。
イスラム教徒でない私は断食を行うことを強制されませんが、ぼちぼち挑戦しています。
現地のスタッフからも、「食べたり、飲んだりしていいよ」と言われ、異教徒に対して寛容な面がうかがえます。
一番辛いなと感じることは、空腹よりも喉の渇きです。
乾季が始まり、滅多に雨が降らず極度に乾燥しています。
気温も30度に迫るため、さらに喉の渇きが顕著になります。
そのため、体に悪影響を及ぼすのではないかと感じるのですが、現地の人はみな口を揃えて「体の中が綺麗になり、それは科学的に証明済み」と言います。
現地の人は、ラマダンを楽しみにしている方が大多数を占めます。

例年ラマダン期間中は、街中が電飾で彩られ、お祭りのような雰囲気に包まれるそうです。しかし、今年はそうではありません。
どこか静かで、寂しい雰囲気を感じます。
街の人からも、「今年は今の情勢を鑑みて、盛大にお祝いをするわけにはいかない。早く今の状況が改善してほしい」という声を聞きます。

1日でも早く双方が納得いく形で問題が沈静化、そして解決に向かい来年には盛り上がるラマダンを経験できるといいなと心から思います。

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