2013/09/11
報告:プロジェクト・コーディネーター 土岐 三輪
バングラデシュ事業では、2008年から縫製と機織りの職業訓練を行っています。縫製を学んでいる生徒が6ヵ月のコースを終え、筆記・実技の試験を受けて、今期は3つのセンターで合計64人が合格しました。
(修了生:ジャラバリ村:25人、ラックスマンカティ村:19人、アショア村:20人)
◆修了試験筆記試験は、今まで習った講義の内容をきちんと理解しているかを確認するもの。インストラクターが用意した試験問題を、1時間かけて記入していきます。
・ミシンの部品の名前とその働き
・布の種類(10種類以上)と特徴・用途
・ブラウス、ペチコート(サリーの下にはくもの)等の布の裁断形状と長さ 等々
実技は、子ども服や、ペチコートなど、それぞれが制作に取り組みました。
◆修了生の誕生後日、合格した生徒たちと修了式を行いました。修了生は、今後は組合員としてオーダーを取り、収入を得ていきます。
◆修了生の声
今期卒業したラックスマンカティ村のニパ(写真右)。
筆記試験は誰よりも細かい回答を書き込み、実技でも迷わずにハサミを動かす姿が印象的でした。
実は、以前にもこの職業訓練を受講したことがあるそう。
「前にもトライしたことがあるけど、家族に反対されて修了まで続けることができなかったの。今回は夫と夫の両親を説得して再チャレンジ。無事に修了できてよかった。家にミシンがあるので、少しずつでも村人からオーダーをとって作っていきたい。アキのこの服は私が作ったのよ!」
この地域では女性が家の外で働くことは一般的でなく、彼女の夫と家族も、ニパが働くことに積極的でないそうです。それでもニパはあきらめずに前進を続けています。
アキ(写真左)はニパの夫の親戚。
「ニパに誘われて職業訓練センターに何度か来ているの。私も次期コースを受講します!」と弾んだ声で答えてくれました。