活動ニュース

力強く生きる人々

2010/06/22
報告:KnKスタッフ 清水 匡

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昨年9月、フィリピンのルソン島を大型台風が襲いました。KnKの日本事務局スタッフが現場入りし、KnKのフィリピンチームと共に物資配給と若者の家を避難所とした援助活動を行いました。(このプロジェクトはジャパン・プラットフォームの助成で行いました) あれから9ヶ月が経った今、被災した人々はどうしているでしょうか。

アイリーンさんとプリンセスKnK

台風で家を失った妊婦のアイリーンさんは若者の家で女の子を出産し、スタッフや他の子どもたちにプリンセスKnKと可愛がられていました。

避難中に生まれた赤ちゃん、プリンセス

避難中に生まれた赤ちゃん、プリンセスKnK

その後、ご主人が自力で家を建て直したため、アイリーンさん親子は新しい家に移ることができました。しかし、資材が足りないため以前よりも生活環境は厳しく、水道もないため近所の人に水を分けてもらわなければならず、わずかな水で赤ちゃんの体を洗ったりしなければならない状態が続いています。また近隣の家畜や汚水の影響で衛生的にも問題があります。それにもかかわらず、アイリーンさんは2人の子どもを抱きかかえながら「あのときは本当に感謝しています」と笑顔で答えてくれました。

大きく成長したプリンセス

大きく成長したプリンセスKnK

新しく建てた家

新しく建てた家

ザイラ
現在、若者の家のコンピュータクラスに通うザイラは、今年、コンピュータの専門学校への入学が決まっています。そんな彼女も台風で家を失った被災者の一人です。私たちがザイラと出会ったのは、被災直後、現場を調査していたときでした。

全壊した家

全壊した家

廃材を用いて自力で家を立て直す父親

廃材を用いて自力で家を立て直す父親

アイスクリーム売りで一家を支える父親は全壊した家を自力で建て直すために働きに出られなくなりました。その間、ザイラと兄弟たちはゴミ集めの仕事をして家族を支えました。そのとき我々は「必要なときはいつでも若者の家にくるように」とザイラに言いました。それから数ヵ月後、借金をして購入した資材と政府からの援助で新しい家が完成し、ザイラは若者の家のコンピュータクラスの生徒になったのです。我々がザイラの新しい家を訪れたその日も、父親はザイラの学費と借金返済のためにアイスクリームを売りに出ていました。

新しくなった家

新しくなった家

専門学校への進学が決まったザイラ

専門学校への進学が決まったザイラ

台風がスラム地域を襲い、全てを失った人の多くが日本の皆さんのご支援により元の生活を取り戻しつつも力強く生きています。

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