活動ニュース

カンボジア洪水被災者緊急支援

2013/10/25
報告:KnKスタッフ 熊本晃順

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洪水により浸水した家や学校。 地域全体が床下の高さまで水没している。

9月中旬から続いた豪雨や台風の影響を受け、インドシナ半島広域で大規模な洪水被害が発生しています。
カンボジアでは、全24州のうち20州が影響を受け、170万人以上が被災、
12万人以上が避難を強いられる事態となっています。

特に国境なき子どもたち(KnK)が活動しているカンボジア北西部バッタンバン州では、
10月初旬の豪雨により河川が氾濫、また東南アジア最大の湖であるトンレサップからも水が溢れ、州内全域に被害が拡大しました。

10月9日、KnKカンボジアからの要請を受け、私たちは緊急支援の実施を決定。
「若者の家」の子どもたち・卒業生とその家族、近隣から通う収入創出活動(IGA)の参加者、
バッタンバン州刑務所、隣接するバンテアイミンチェイ州刑務所に、
それぞれ聞き取りを行い、現在必要な緊急支援ニーズを確認しました。

地域全体が床下まで浸水し孤立状態となっていたり、洪水により道が分断され
アクセスが途絶えたりなど被害は大きく、車が進めない場所にはボートを使い支援物資の配布を行いました。

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水により道路は大きく削られ、道を分断している。

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ボートによる支援物資配布。ボートも進めない場所は、物資を歩いて運んだ。

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物資の準備に協力する「若者の家」に暮らす子どもたち。

その後、時間の経過と共に徐々に水位は下がり、KnKは緊急対応から、
被災後閉校を余儀なくされた学校に対する教育支援へと、活動を拡大しました。

バッタンバン州教育局や各地域への聞き取りの結果、州内の小中高等学校250校以上が被災し、今もなお70校以上が閉校せざるをえない状況であることが判明しました。校舎や教室が損壊し、机やいす、教科書など備品や教材が使用できなくなったことで授業が再開できずにいるのです。また地域によっては衛生状態の悪化が懸念され、衛生用品や救急箱を必要とする声も聞くことができました。

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バッタンバン州教育局など関係当局に面会し、「今何が求められているか」を共有することができた。

被災でより困窮した貧困家庭出身の青少年は、ドロップアウト(中退)する割合が通常よりも倍増するという報告もあり、KnKでは子どもたちが途切れることなく学校に通えるよう、学校の再整備に向けた支援を検討しています。

まだ支援が行き届かず、生活が維持できない地域もありため、KnKでは引き続き調査を進めてまいります。

カンボジアの洪水被災者へのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

今後も引き続き状況を報告いたします。

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