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アンコールワットで初インタビュー

2013/04/01

カンボジア取材中の友情のレポーターから現地報告が届きました。

◇◆◇ ここから ◇◆◇

はじめまして。2013年春休み友情のレポーターの後藤要(ごとう かなめ)です。
今回、僕は日本を始めとした世界中の子どもたちに他の国の子どもたちの現実を
知ってもらいたくてカンボジアに取材に来ています。

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ソッチェン(左)とソットラン(右)と一緒に

3月30日(土曜日)

カンボジア到着から2日目、僕ら(水谷さん、ソッチェン、ソットラン、パラ、スレイピアップ、僕)はカンボジアが持つ世界遺産、アンコールワットのバイヨンに行きました。アンコールワットといったらはじめに思いつく(と思います)観世音菩薩の顔のところです。

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バイヨンの優しい顔

僕らはその優しげな顔に見つめられつつ、写真を何枚も何枚も撮りました。みんなとても笑顔で、笑い声がバイヨンに響いていました。 しかし、そんな風にいつまでも笑っているわけにはいきません。僕と水谷さんは使命である取材をしました。

僕が聞いたのは大きく分けてこの三つです。

◆ 年齢は?
◆ あなたは何年前に若者の家に来ましたか?
◆ その前はどこで何をしていましたか?

できるだけ傷つけないようにと考えた順番です。もちろん聞くのはこれだけでなく、一つ一つの質問の答えから話を膨らませて聞きます。

遺跡の中で取材をしました

遺跡の中で取材をしました

「年齢は?」まずソットランとの取材です

『19歳。』
「何年前に若者の家に来たの?」
『3年前にきたよ。』
「毎日どんなことをしているの?」
『職業訓練に行ってるんだ。』
「へぇ、どんな職業?」
『車の修理をやってるんだ。』
「へぇ。学校は?」
『一年前にやめたんだ。親を助けるために何か職業が欲しくて。』
「何年生だったの?」
『中学三年生。』

「クラスメイトからの目とかは気にならなかった?」
『全然。自分より年上の人もいたしね。』
「若者の家に来る前は何をしていたの?」
『お父さんと一緒にタイで漁業の仕事をしていたよ。』
「どうして若者の家に来たの?」
『警察に捕まっちゃって。それで一時的に国境付近の村にいて、どの施設に入るかを選んでいたんだ。』
(ソットランたちはタイに不法入国していました。)
「お父さんは今何をしているの?」
『タイで暮らしているよ。』

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二人にインタビュー

「年齢は?」次にソッチェンとの取材です。

『15歳。』
「あなたは何年前に若者の家に来ましたか?」
『今年の1月にきたばかり。』
「若者の家の生活は楽しい?」
『うん。』
「毎日どんなことをしているの?」
『学校に行ったり、テコンドーをしたり、ちょっとテレビを見たり。』

「学校は何年生?」
『小学6年生。』
「・・・・・・・・、学校にいてやっぱり周りとは年齢が違うけど、どう?クラスメイトとかの目は。」
『ぜんぜん気にならないよ。』
「すごいね。本当にすごいよ。」

「若者の家に来る前はどうしていたの?」
『もう両親は死んじゃったから、おばさんと一緒に暮らしていたよ。』
「仕事とかはしていたの?」
『してないよ。でもおばさんにおばさんの娘の世話をするように言われていたんだ。』
「おばさんはどんな仕事をしていたの?」
『物売りをしていたんだ。』
「へぇ。おばさんとは会った?」
『うん。先週あったばかりだよ。』
「じゃあやっぱりおばさんに会うとうれしい?」
『もちろん。』
「じゃあこれで僕の取材を終わるけどいい?」
『うん。じゃあ僕からも聞いていい?』
「もちろん。なに?」
『カンボジアに来たのははじめて?』
「うん。」
『はじめまして。』
「! はじめまして。」
『家族は何人家族?』
「5人。僕を合わせて5人ね。」
『へぇ。これで終わるよ。』

取材が終わり、みんなでバッタンバンの若者の家に行きました。
そこではイキイキとした若者たちがバレーボールをしたりしています。

二人の部屋のなかで

二人の部屋のなかで

カイコ小屋があり、ここでカンボジアシルクが生まれます。部屋に入れてもらいました。四人部屋でベットが二つ。二人で一つのベットです。まわりには勉強の手書きの計算式を部屋に貼っていました。シャワー室に行きました。シャワー室は建物の裏にあり、月に一度KnKから支給されるボディーソープ、シャンプーを使い、貯めてある水からかけ湯のようにして体を洗います。シャワー室はそのまま洗濯の場としても使われています。やはり月一で支給される石鹸で使い、自分で洗うのです。洗濯物干しにはソットランの仕事着が干してありました。
ソッチェンにバレーボールをやろうと誘われましたが、もう帰らなければいけない時間だったので泣く泣く「明日ね。」と言いました。明日は一日中若者の家にいることができます。
明日もたくさん話すぞ!!

◇◆◇ カンボジアってどんな国? ◇◆◇

昨年の友情のレポーターは春休みにフィリピンを取材しました。その際のレポート全文(PDF)はこちらからご覧いただけます。

 

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