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KnK写真展2016「明日に吹く風 カンボジアの若者たち 2003-2016」|撮影 渋谷 敦志

国境なき子どもたち(KnK)は、海外の恵まれない状況にある青少年の現状を日本の人々に伝えるために、毎年写真展を開催しています。
今年は、経済成長著しいカンボジアの未来を担う若者たちの「今」を伝える写真展を、2016年10月6日(木)から12日(水)まで、東京・新宿御苑近くのアイデムフォトギャラリー「シリウス」において開催します。
今回の撮影者であるフォトジャーナリストの渋谷敦志さんには、2003年にもカンボジアの「若者の家」で暮らす子どもたちを撮影していただきました。13年間の時の流れ、そしてカンボジアの若者たちを取り巻く現状を渋谷さんの写真(約40点)でお伝えします。
会期中の10月8日(土)には、アナウンサーの渡辺真理さんを司会にお迎えし、渋谷さんのギャラリートークを行います。
皆さまと共に、カンボジアへの理解を深める機会となれば幸いです。
ぜひお誘いあわせの上、ご来場ください。

国境なき子どもたち写真展2016
「明日に吹く風 カンボジアの若者たち 2003-2016」 撮影 渋谷 敦志

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  • 日時:2016年10月6日(木)~12日(水) 10時~18時
    ※最終日15時まで  10月9日(日)は休館
  • 会場:アイデムフォトギャラリー「シリウス」 東京メトロ丸ノ内線「新宿御苑前」駅下車、徒歩2分
  • 料金:入場無料
  • 主催:認定NPO法人国境なき子どもたち(KnK)
  • 協賛:株式会社 小学館、株式会社 堀内カラー、リコーイメージング株式会社
  • 協力:G.I.P.Tokyo

渋谷 敦志さんによるギャラリートーク (司会:アナウンサー 渡辺 真理さん)
10月8日(土)14時~15時半  

※要申込 (定員80名、申込先着順とさせていただきます)

【ギャラリートーク申込方法】
件名を「KnK写真展」として、①お名前 ②参加人数 ③ご所属 ④携帯電話(当日のご連絡先)
をお書添えの上、Eメールで10月5日(水)必着でkodomo@knk.or.jpまでお申し込みください。

写真展に寄せて

1992年、僕は写真家になる決意をした。17歳のときだ。カンボジアで命を絶たれた若き戦場写真家・一ノ瀬泰造の著書『地雷を踏んだらサヨウナラ』を読んだことがきっかけだった。それ以来、カンボジアはいつか必ず訪れてみたい憧れの国だった。イギリスの学校でフォトジャーナリズムを学んだ直後にチャンスはやってきた。カンボジアの若者たちを撮影してほしいというKnKからの依頼だった。そうして、初めてカンボジアを訪れたのが2003年だった。
当時は、とにかくカンボジアの貧困状況を強い写真で伝えようという思いで頭がいっぱいだった。プノンペンやバッタンバンの暗い路地裏を歩き回り、路上で暮らす子どもたちや人身売買の被害にあった若者たちを探し出しては、彼らが直面している過酷な現実を撮った。KnKは、そうした若者たちを保護し、自分の力で生きていける力を身につけさせようと、教育支援や職業訓練を行なっていたのであるが、ある日、ちょっとした成り行きで、KnKの若者たちを街の写真スタジオで撮影することになった。そのときに見た子どもたちの表情は、当時の僕が探し求めていたリアルとはかけはなれた、見たことないほど生き生きとしたものだった。そのとき僕は気がついた。子どもたちの心にまったく向き合おうとしていなかったことに。自分の撮影姿勢が根本で間違っていたことを、僕は若者たちからこのときに学んだのだ。
2016年6月、大きな時代のうねりにあるカンボジアを再訪するにあたり、僕はかつての若者たちを訪ねるところから取材を始めた。十数年の歳月をどのように生きてきたのか、大人になった彼ら自身の言葉で聞きたかった。そして今、若者として生きるものたちにとって、カンボジアは夢の持てる国になっているのかどうかが気になった。若者たちの声に耳を傾け、何に悩み、何を大切にし、どんな明日を見つめているのかを聞いてみよう。困難を乗り越え、明日をつくろうとする若者たちの姿を通して、カンボジアに吹く明日の風を届けようと思った。

フォトジャーナリスト 渋谷 敦志

渋谷 敦志プロフィール

1975年大阪府生まれ。大学在学中に一年間ブラジル・サンパウロの法律事務所で働きながら写真を本格的に撮り始める。2002年London College of Printing卒業。現在は東京を拠点に、アフリカやアジア、東北などで紛争や貧困の地で生きる人々の姿を写真と言葉で伝えている。第3回MSFフォトジャーナリスト賞、日本写真家協会展金賞、視点賞・視点展30回記念特別賞など受賞。「ナショナルジオグラフィック日本版」やミュージシャンの後藤正文氏が編集長を務める「THE FUTURE TIMES」などに写真や文章を寄稿。写真集『回帰するブラジル』(瀬戸内人)、著書『希望のダンス』(学研)、共著『ファインダー越しの3.11』(原書房)。 www.shibuyaatsushi.com

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