2011/03/25(金)
私たちの友人である皆さま、子どもたち、パートナーの皆さま
そして会員や支援者の皆さま
国境なき子どもたち(KnK)の事務局には、今日も日本中から、そして世界中からたくさんの応援メッセージが届けられています。
被災地の様子や避難生活を余儀なくされている人々の姿に、心を痛めている人は世界中にいます。彼らは、苦しんでいる人たちをなんとか助けたい、そして手を差し伸べ、世界中の心が日本に寄り添っていることを伝えたいと感じているのです。また彼らの中には、このような悲惨な状況においても、落ち着き、そして毅然と立ち向かう日本の人々の姿に、称賛と尊敬の念を抱いている人もきっといることでしょう。
KnKは、このような励ましのメッセージを日々受け取っています。そして同時に、活動を応援してくださる皆さまからたくさんのご寄付も頂いております。
KnKのパートナー団体であるジャパン・プラットフォームは、昨日KnKが計画している岩手県での被災地支援プロジェクト(物資の配布と現地の調査)に合意し、活動資金を提供してくださることとなりました。KnKとジャパン・プラットフォームは、パキスタンやバングラデシュ、ミャンマーなどでの緊急支援活動も共に実施しています。
海外からのご支援も非常に多く、特にフランスの企業や団体、個人から多くの協力を得ています。昨晩、私たちは「Secours Populaire Francais」というフランスの人道支援を行う民間団体から、日本の被災地への支援について電話を受けました。この団体は、フランスの団体の中でも非常に規模が大きく、世界47ヶ国で恵まれない状況にある人々や子どもたちを支援しています。彼らの協力を得ることで、KnKは被災地により大きく貢献できるようになるのです。
また、昨年DATVチャリティ企画「ほほえみプロジェクト」で協力した、チャリティ・プラットフォーム、株式会社デジタルアドベンチャー、そしてアジアのアーティストたちも私たちを応援してくれています。
先日、KnKが長年支援しつづけているフィリピンから「1ペソキャンペーン」というプロジェクトを開始したというニュースが届きました。世界で最も貧しいストリートチルドレンである子どもたちが、日本の被災地に対しアクションを起こしてくれたのです。フィリピンの人々のあたたかい心は、私たちにとって何よりも価値のあるすばらしいものだと思います。
日本の子どもたちも「友情のライブラリー」というプロジェクトを開始し、大好きな本を集め、被災地の子どもたちにメッセージと共に届けようとしてくれています。岩手にいる子どもたちもきっと喜ぶことでしょう。
さらに、KnKには、日々たくさんの方々からボランティアとして協力したいという連絡が届いています。皆さん、ぜひ共に行動を起こしましょう。お気持ちを寄せてくださった皆さんへ、心から感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。
今後の支援活動について
先日茨城県北茨城市へ物資を届け、避難所を視察しました。北茨城市は物資が十分にあり、また避難所で生活をしている人数も減少しています。このことを受け、KnKは今後の支援活動を岩手県にて行うことを決定しました。岩手県内でも被害が大きい陸前高田市にある長部という小さな地区を支援対象地として考えており、3月26日(土)か27日(日)に現地入りをする予定です。そして長部町をはじめとして、可能であれば5~6地域を選定し、教育支援を開始します。
先日岩手県出身の若者と話をする機会がありました。地震と津波を何とか切り抜けた彼らは、現地で人を集め復興のためのグループを作ろうとしています。KnKはこのような若者をぜひ応援し、早ければ来週には協力して活動をしていきたいと考えています。
日々テレビのニュースや新聞で被災地の様子を見ていますが、現実は報道されているものよりももっと悲惨な状況になっていることが予想されます。そんな中KnKができることは、ほんの僅かなことだけなのです。私たちは、困っている人、苦しんでいる人のうちごく少数の人にしか支援の手を差し伸べることはできません。しかし、私たちはできることを精一杯、誠実に行います。
被災された何千何万という方々が、現在過酷な日々を過ごしているなか、KnKの行う支援活動が、わずか数人であっても、その方たちの心や人生に幸せと希望を届けることができると信じています。
皆さまのご支援、ご協力に心より感謝申しあげます。
認定NPO法人国境なき子どもたち
事務局長 ドミニク レギュイエ
これからもKnKのウェブサイトにて支援活動の情報を公開していきますので、
どうぞご覧ください。
www.knk.or.jp
※この度の巨大地震・大津波で被災した子どもたちへの支援にご協力ください。
注)東北支援用としてお送りいただいたご寄付については、他の用途には使われません。