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【カンボジア】サッカーの熱気の裏側で:カンボジアの児童労働を考える

報告:カンボジア プロジェクト・コーディネーター 後藤ゆき奈

4年に1度のFIFAワールドカップが始まり、世界中がサッカーの熱戦に沸き、これからますます活気が出ることと思います。
この熱戦の最中である6月12日は、ILO(国際労働機関)が定めた「児童労働反対世界デー」です。
今年のワールドカップでは、この国際デーにちなんだ大規模な啓発イベントやキャンペーンがスタジアムや公式メディアを通じて展開されています。
サッカー界からは、児童労働の撲滅に向けた象徴的な「レッドカード」が掲げられ、大会のグッズ製造やインフラ建設などにおいても、子どもの労働や人権侵害を厳格に排除する人権アクションプランが実行されています。

しかし、華やかなスタジアムから遠く離れたカンボジアの現場に目を向けると、いまだに多くの青少年の厳しい現実があります。世界が「児童労働にレッドカード」を掲げる一方で、カンボジアでは、経済的な困窮や家族の出稼ぎといった理由から、学校ではなく「労働」の道を「選ばざるを得ない」子どもたちが今も数多く存在しています。
ILOは、子どもの健康や教育、成長を妨げる労働を「児童労働」と定義づけています。お手伝いの範囲を超え、本来守られるべき子どもの権利や未来を奪ってしまうものです。

私自身、カンボジアに来て驚いたことの一つに労働者の若さがありました。ごみ収集や工事現場、街中の飲食店など、いたるところで10代の青少年が多く働いていました。我々が事業の中で関わる子ども・若者の中にも、出稼ぎに行っている親の代わりに、きょうだいの子守や家事をするために学校に行くことを断念した子がいます。
それだけでなく、家族の生活を守るために、国内・国外へ出稼ぎに行かざるを得ない過酷な状況に置かれた子どもたちも少なくありません。どうしても目先の生活費のために学びを諦めて働きに出ざるを得ないという、悔しい現実に直面することもあります。子どもたちが自分の意志ではなく、家族の生活を背負うために教育をあきらめざるを得ないのが現状です。

自動車修理で働く10代の若者

ゴミ収集作業員として働く様子           

KnKは、子ども・若者が安心して学び、将来的に自立したキャリアを築けるような「居場所」と「教育の機会」を提供することが、貧困の連鎖を断ち切る方法の一つであると信じています。

そのために私たちは、カンボジアのバッタンバン州、そしてタイへの出稼ぎ者が特に多く、まさにその課題に直面しているバンテアイミエンチェイ州やパイリン州の国境地域を拠点に活動を続けています。
家庭環境が過酷な子どもたちが、過去の困難を乗り越えながら基礎教育や生活技術を身に付ける「若者の家」の運営をはじめ、学校に通うことができない若者たち(Out-of-School Children and Youth (OOSCY))に向けて「生涯学習センター/ライフ・ロング・ラーニング・センター(LLLC)」を設置し、ノンフォーマル教育(学校外教育)や、将来の安定した就労につながる職業訓練の機会を提供しています。
さらに、欠席しがちな子どもたちの家庭訪問を行うなど、地域住民や保護者に対しても、教育や訓練の重要性を伝える対話を重ねています。

彼らが過酷な労働や家庭の義務から離れ、未来への選択肢を広げて自分自身の足で歩み出せるよう、私たちはこれからも子どもたちの伴走者として、現場での活動を続けてまいります。

将来の夢を書く同等性教育の生徒

 

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3,000円で、カンボジアの青少年1人に「若者の家」での生活と街の高校で学べる教育費10日分を提供できます。
KnKへのご寄付は寄付金控除の対象となり、税制上の優遇措置を受けられます。

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