活動ニュース

【ヨルダン】特別活動の専門家をヨルダンに招聘ーその活動と理念を伝える

報告:プロジェクト・マネージャー 松永晴子

本年3月より、ヨルダンでは「日本NGO連携無償資金協力」の単年事業「ヨルダンにおける学級活動を通じた子どもの非認知スキル育成支援及び安心・安全な学習環境づくり事業」が開始されました。
2018年から実施してきた、日本の特別活動の試験実施、普及に向けた活動は8年目を迎えています。ヨルダンの公立校へ通う子どもたちがよりよい学校環境を自分たちで醸成できるようにすることを目的に、教員、校長や教育局職員、教育省職員と、周囲の大人たちとともにさまざまな取り組みをこれまで実施してきました。

今回の事業は、今までの経験とモニタリングから見えてきた課題に取り組んでいます。その一つが活動実施への意識でした。
特別活動に含まれるさまざまな活動を数年実施していく過程で、「活動を実施する」ということに意識が向きがちになってきました。その結果、「なぜその活動を実施しているのか」、が見えづらくなり、せっかく活動は実施しているのに、その質が担保しづらくなっている様子が見られたことから、浮かびあがってきた課題です。これまでも日本の特別活動の全体像、その意義や理念は活動を通して作成したガイドラインやハンドブックの中で触れつつ、同時に事業の中ではまず、活動をやってみることで教員には意義を体感してほしいという願いもありました。実際に深くその活動を理解した先生方や行政職員の方々もいる一方で、普及を図るにはより多くの人に広く理解を促す力が必要でした。

この課題への取り組みとして、新しい学校や地域に特別活動を始める前により広義に特別活動の意義や理念を理解する機会を設けるため、日本国内だけではなく、海外でも特別活動への指導に尽力されている國學院大学の杉田洋先生を招聘し、ワークショップや講演を実施していただきました。

訪問先の学校にて生徒と校長先生と杉田先生

訪問先の学校にて生徒と校長先生と杉田先生

クラス内の展示物について説明を受ける

クラス内の展示物について説明を受けられる様子

今回の事業対象地のうち、カラク県とアンマン県の対象教育局スーパーバイザー(日本の教育委員会の指導主事に近い役割) や対象校校長に向けたワークショップに加え、今まで特別活動を実施してきた学校でのモニタリング、教育関係者に向けた講演、教育省職員との面談などを実施し、事業対象者だけではなく、ヨルダンの教育関係者に向けて、より広く特別活動の意義を知ってもらう機会を作ることができました。

教育行政関係者向けの講演会

教育行政関係者向けの講演会

講演に参加した方々からは、「幸せに生きるための力を育てることのできる活動」、「生徒一人一人が個人のできる役割を果たせる活動」、「特別活動の理念や実施構造の重要性を理解した」「生徒がコミュニティへのつながりへの準備ができる活動」など、あらためて特別活動の全体像への理解を各々深める契機になったことが伺える感想が共有されました。

教育局スーパーバイザー向けのワークショップの様子

教育局スーパーバイザー向けのワークショップの様子

また、ワークショップを実施した対象教育局では、教育局スーパーバイザーによる対象校教員向けの勉強会も開催され、杉田先生のワークショップの核を伝えるべく、言葉を尽くして説明している様子が見られました。

これから更に新しい学校でも特別活動を実施していけること、また生徒たち、先生たちの発見や変化を見られることを楽しみにしています。

※ヨルダンにおける本事業は、外務省「日本NGO連携無償資金協力」の活用、ならびに日本の皆さまからのご寄付で成り立っています。

 

寄付する
寄付する
資料請求

カテゴリー

月別アーカイブ