パレスチナ・ガザ地区の戦闘・未曾有の人道危機が始まって1年が経過します。停戦や人質解放の見通しが立たないまま、兵器が降り注ぐ中に閉じ込められ、ガザの人々は明日をも知れぬ極限状態を生きています。パレスチナのヨルダン川西岸地区で子ども・若者支援を行う私たちKnKも、不安定な日々の中、「こういうときこそ日常を送ることが大切だ」というパレスチナ人スタッフや一緒に活動する若者からの声を受け、活動を継続できた1年でした。
ガザの「即時停戦」を願い10月に企画されたイベント、公開される映画についてご紹介します。
「停戦を、今すぐに。」
10/5(土)人道支援NGOからの声明・キャンドルアクション
世界のどこであっても、人々が傷つき命を奪われる非人道的な状況を見過ごしてはなりません。パレスチナの人道支援に関わり続けてきたNGOとして、「即時停戦」を呼びかけます。そして思いを寄せる人々と共に、あかりを灯し、世界へ発信します。報告会、アクションともに、どなたでもご参加いただけます。(参加無料/要事前申込)
なお、思いを同じくする全国の皆様にはぜひ、同じ時間にお手元でキャンドルを灯していただき、ガザの人々に思いを寄せていただけたら幸いです。
「#停戦を今すぐに」のタグをつけて、SNSなどでのご投稿・シェアも歓迎いたします。
◼︎日時:2024年10月5日(土)16:00〜19:30
第一部:報告会・声明発表 16:00〜18:00
司会:堀潤さん(ジャーナリスト)
登壇:人道支援に携わるNGOスタッフなど(調整中)
第二部:キャンドルアクション 18:00〜19:30
※キャンドルアクションの時間は天候・状況などにより変更の可能性があります
変更が生じた際には、こちらにてご案内します。
◼︎場所:大本山 増上寺(東京都港区芝公園4-7-35)
都営地下鉄三田線 御成門駅から徒歩3分、芝公園から徒歩3分
※お問い合わせ先は最下部をご確認ください
◼︎申込:報告会へのご参加はフォームからお申込みをお願いいたします(定員100名)。キャンドル部分は500人参加可能ですので、ご自由にお集まりください。
お申込フォーム:https://forms.gle/W1BwYAds8hUG1e5V8
◼︎ご参加の皆さまへのお願い:
・スマートフォンのあかりを使ったアクションを予定しております。ご持参いただけますと幸いです。
・安全のため、本会場では火を使うロウソクではなくLEDライトの使用を予定しております。キャンドルのご持参は不要です。
◼︎主催:「停戦を、今すぐに。」アクション実行委員会
(公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン、特定非営利活動法人日本国際ボランティアセンター、特定非営利活動法人パルシック、特定非営利活動法人パレスチナ子どものキャンペーン、特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン、ピースボート)
◼︎協力:中東研究者有志アピール呼びかけ人、特定非営利活動法人国境なき子どもたち
◼︎賛同:カトリック正義と平和協議会、アーユス仏教国際協力ネットワーク、日本キリスト教協議会(NCC)
◼︎本件に関するお問い合わせ:(特活)日本国際ボランティアセンター(JVC)
info@ngo-jvc.net / 03-3834-2388
10/4公開映画「忘れない、パレスチナの子どもたちを」
KnKパレスチナ現地代表 福神遥のコメントが映画公式サイトで紹介されました。
2021年5月、私はパレスチナにいた。日々入ってくるガザのニュースを見ながら、惨状を、犠牲者を、思っていたつもりだったけれども、この映画を見て、全然わかっていなかったと知った。映画に登場する方が、殺された愛する人を語る言葉には、憎しみの言葉はひとつもなかった。だからこそ余計、優しかった、頼りにしていた、将来はジャーナリストになりたかったという、愛する亡き家族を思う言葉たちが心に残った。
福神 遥(特定非営利活動法人国境なき子どもたち/パレスチナ現地代表)
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映画監督のマイケル・ウィンターボトムは、英国からこの攻撃のニュースを見た後、これらの若い犠牲者を追悼する映画を作ろうと決意しました。そしてパレスチナ映画監督ムハンマド・サウワーフとドキュメンタリー映画『忘れない、パレスチナの子どもたちを』を共同で制作しました。音楽には『メッセージ』のマックス・リヒターを使用。マックス・リヒターによる音楽は、この映画の当時の日記です。
アーカイブと個人の証言を通じて、世界中の子供たちとほぼ同じ希望、夢、野心を持つ、男の子や女の子としてそれぞれの子供たちの物語をこの映画は語ります。
日本語版ナレーションに、ミュージシャン・坂本美雨さんが参加されています。
監督メッセージ
「戦争の厳しさにもかかわらず、撮影中に家族の話を聞き、子供たちを失った悲しみを目の当たりにしたとき、彼らの反応は戦争そのものの経験よりも私たちにとってつらいものでした」
ムハンマド・サウワーフ
「遠い国の戦争について聞いても、あまり心配しないのは簡単です。この映画は、子どもたちと、彼らを悲しむ家族に声を与えようとしています。人々が彼らの話を聞けば、彼らは忘れ去られることはないでしょう」
マイケル・ウィンターボトム
10月4日(金)公開 ※詳細は公式サイトをご覧ください
書籍「パレスチナ/イスラエルの〈いま〉を知るための24章」
今年5月に発刊された「パレスチナ/イスラエルの〈いま〉を知るための24章 (エリア・スタディーズ)」は、人道支援、研究、外交に携わる34人の執筆者が、現地の「いま」から過去と未来を読み解く読み物です。
この書籍の第12章を、パレスチナ現地代表の福神遥が執筆しました。
福神は2017年よりパレスチナのヨルダン川西岸地区に駐在し、現在は、ヨルダン渓谷における若者の社会参画と、子ども向け活動の事業を担当しています。
ぜひお読みいただき、パレスチナへの理解を深める一助としていただけると幸いです。
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「パレスチナ/イスラエルの〈いま〉を知るための24章 (エリア・スタディーズ)」
第12章 ヨルダン川西岸での人びとの生活――入植地、分離壁、検問所の存在とその影響、生活する人たちの思い[福神遥]
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昨今混迷化するパレスチナ情勢を受け、パレスチナに暮らしている人々や故郷を追われた人々の現状、イスラエル国内の世論等、一元的な対立構造ではない多様な視点からパレスチナ問題がわかる別冊エリア・スタディーズが誕生。どのようにガザを支援しているのか、パレスチナ国内のカルチャーや商業活動等、現地の日常も活写したパレスチナ理解の決定版。
https://www.akashi.co.jp/book/b647350.html
鈴木啓之(編著),児玉恵美(編著)
発行 明石書店 2024年5月
¥2,200 税込
※パレスチナにおけるKnKの活動は、外務省「日本NGO連携無償資金協力」の助成、ならびに日本の皆さまからのご寄付で成り立っています。
子どもたちを支えるために、あなたのサポートを必要としています
5,000円で、5人の青少年が1ヵ月間、学校に通えます。
KnKへのご寄付は寄付金控除の対象となり、税制上の優遇措置を受けられます。
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