スタッフ日記 認定NPO法人国境なき子どもたちブログ

大阪・関西万博で行われた「パレスチナ ナショナルデー」をご紹介します

こんにちは、パレスチナ事務所の福神です。
6月1日に大阪・関西万博で行われた「パレスチナ ナショナルデー」の様子をご紹介いたします。

万博の会場に入り、日本とパレスチナの国旗が並んでいる姿を見ただけで私はじーんとしてしまったのですが、ナショナルデーの会場ではまず、パレスチナと日本両国の国旗掲揚と国歌斉唱が行われました。

会場内の国旗

その後、ムハンマド・アルアムール国民経済大臣によるスピーチが行われました。
パレスチナはイスラエルの占領下にあり、軍事侵攻が行われ、今もガザと西岸で多くの犠牲が出ていること、しかし、大臣は悲劇を語るために日本に来たわけではなく、想像を絶する苦しみの中にあっても、自分たちは誇り高く、被害者としてではなく、発展を目指す仲間としてパレスチナを見てほしいこと、日本政府にはパレスチナを国家として承認してほしいことなど、パレスチナの思いを伝えてくださいました。「パレスチナは生きている」「パレスチナは自由でなければならない」という大臣からの思いが込められたメッセージには、会場から大きな拍手が送られ、スタンディングオベーションが起きました。

アルアムール大臣によるスピーチ

式典ではその後、パレスチナのアルビーレからやってきたPopular Art Centerのメンバーによるパレスチナの伝統舞踊ダブケが披露されました。
ダブケは、音楽に合わせて複雑なステップで踊る、とても躍動感がある踊りです。結婚式やお祝い事で踊ることが多いのですが、子ども向けの活動や研修の最後、BBQや食事会など、色々な場面でパレスチナ人たちが踊りだすこともあり、私にとって、いつも楽しい思い出と結びついています。
今回は10人のダンサーがパレスチナから来日し、ダイナミックでパワフルな踊りを披露してくれました。男女別の衣装も素敵です。

ダブケ

日本で万博が開催されるのは今回で6回目ですが、パレスチナが日本での万博に参加するのは今回の大阪・関西万博が初めてだそうです。
パレスチナのパビリオンでは、工芸品や民族衣装、パレスチナ各地の様子や人々の生活が実物の展示や、写真と映像で紹介されています。入口は、エルサレムの岩のドーム前にある柱が再現され、柱をくぐって中に入ると、岩のドームを見ることができます。

パビリオンの入り口

民族衣装

展示品

岩のドーム

展示品

展示品

展示品

アルアムール大臣がスピーチの中でもおっしゃっていたように、パレスチナには長い歴史と豊かな文化があり、人々は暗い現実の中でも希望や強い意志を持って生きています。ニュースで流れる被害者としての姿ではないパレスチナを、万博を通して多くの方に知っていただけたら、パレスチナに関わる1人として私も嬉しいです。

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